松本人志の放送室 2002年 夏

非公式・非公認ファンページ

027

ぬ/ミイラごっこ

2002年04月04日放送

第二十七回目は、車関係で腹が立った話。ヤクザに凄まれタクのおっちゃんに絡まれと芸能人も大変。テーマは「ヌンチャク」。松ちゃんが子供の頃に作った「人に優しいヌンチャク」の話題、浜ちゃんのプラモデルと続き、エーちゃんの面白エピソードから曲に入る。CMを明けては、松ちゃんの芸術的才能について。よく出来た指人形から、駄菓子屋のクジ(13番のオッサンの人形)の話、そのまま兵隊虫との戦いへと流れ、最後は「ミイラごっこ」、尼崎の変な友達でエンディングへ。

音楽:時間よ止まれ/矢沢永吉

028

ね/芸人の山

2002年04月11日放送

第二十八回目は、以前の「見辛い字幕」の話題から、その根源を懲らしめる「布団叩き」へと流れ、更に小泉総理バッシングへと続く。テーマに入っては「ネプチューン」だったが、電波少年でおなじみの土屋プロデューサーのトークへと。同氏のエロ話や編成部長としての攻め口が賞賛され、戻っては、芸人として「後輩たちが登る山」、「芸人松本が登る山」と続いて、CMを明けてはヘイポーや山ちゃんのハッタリ、逆に長谷川ディレクターの強烈なカマシに関して。そのままノベルティ・グッズ、結婚の決める瞬間と、笑いの濃い一時間だった。

音楽:異邦人/久保田早紀

029

の/オランダ

2002年04月18日放送

第二十九回目は、舞台を観に来たファンについてや、地雷持ちのゲストと喋る苦労からスタート。更にクレームをつける連中の矛盾へと続き、最近の高須ちゃんの背中の重さが語られた。テーマは「野茂」。同氏の偉大さを高須ちゃんは絶賛するが、松ちゃんは野球の試合中の慣習がどうしても馴染めないらしい。CMを明けてはスポーツ全般のルールの矛盾、オリンピックの薬物使用など。そしてオランダの話題から、アンネの隠れ家、不謹慎な場面で起こる笑い、最後は二人の少年時代のオナニーに関して。

音楽:また逢う日まで/尾崎紀世彦

030

は/村上トーコー

2002年04月25日放送

第三十回目は、「時の流れが速い」という話から、「本末転倒とマッチポンプの違い」について。更に「ラッキー」の使い方、「自意識過剰」、テーマに入っては「浜田雅功」から浜ちゃんの顔、周囲の芸人の顔の点数、後輩芸人の「この顔はイヤや」、そしてココリコとの初めての出会いなど。CMを明けては東野氏、兵隊虫、方言から、小学生時代の教師の話題に。高須ちゃんのクラスの担任・村上トーコーの暴れっぷりが散々に語られ、松ちゃんのクラスの松本先生、カワイのオッサンでエンディングへ。

お気に入りトーク「ハマダマサトシは言いにくい!」

松本「"浜田雅功"は言いにくいなあ……」

高須「言いにくい。これ本人もイヤやと思うで。噛むわ、これ」

松本「"浜田雅功の肩叩き機"は言いにくいやろー」

高須「"はまだまさとしのかたたたきき"。いや、言いづらいなあ、これー」

松本「うん」

高須「こんなんアカンわ、もう、名前からして。
――何でこんな名前にしたん?あのオトンとオカンは」

松本「何でやろな。うーん……」

高須「ワケ分からんでー」

松本「だからあのー、飲酒検問とかこれ言わしたらええねんな。
あれ、酔うてたら絶対言われへんねん、これ」

高須「なるほど」

松本「"浜田雅功の肩叩き機"」

高須「なるほどな。言われへん。ロレツ廻れへんな」

松本「ロレツ廻れへんねん」

高須「なるほど。そんなんで、すぐ分かんねんな」

松本「シラフでやったらゼッテイに言えるもん、俺は」

高須「"ゼッテイに"って」

松本「ははははははっ !!」

高須「……コワイわ、もう」

松本「あのねえ、次の"肩叩き機"に全部行ってもうてん」

高須「なあ!……コワイわ!"ゼッテイに"……」

松本「はははははは……」

高須「江戸っ子や、江戸っ子」

松本「えー……………」

高須「どうですか、浜田ちゃんは浜ちゃんは」

松本「……"浜田ちゃんは" !?」

高須「ははははははっ !!」

音楽:恋のフーガ/ザ・ピーナッツ

031

ひ/ゲロ

2002年05月02日放送

第三十一回目は、後輩の話題を絡めての日々の幸せから、女性との出会い、女子校生の不潔感から。ボヤキはテレビの視聴率へ伝播して、クレームや番組の打ち切りと、業界トークへと流れる。「ウンコ行くパターン」となったため、CMを明けては「東野」。同氏の若手時代からの変貌ぶり、そして海外ニュースの猫になりたいオッサンへと続き、二人が小学生時代にやっていた屋上でゲロ吐く遊びから、懐かしい話へ。「ハタ・セッティング用〜意」、「ニコイ」、「森岡のオッサン」など、貧乏臭いテーマでエンディングへ。

音楽:涙のBirthday/ハウンドドッグ

032

ふ/北の国から

2002年05月09日放送

第三十二回目は、小学校時代の高須ちゃんの漏らしたウンコの話からスタート。テーマで「藤井隆」。オカマが世の中の嫉視を反らし得る所以、同氏の旅行から、「ふかわりょう」、プロダクション側の芸人とアイドルの育て方へ。CMを明けては、くりぃむしちゅー、さまぁ〜ず、江頭2:50等、他の事務所の芸人について。そして、二人が泣いた「北の国から」へと流れ、「服」について。松ちゃんの衣装観、ビンセント・ギャロ、放送作家のファッション、更に「松ちゃんが芸人養成学校を作ったら」で終わる。

お気に入りトーク「松本&高須の専門学校」

松本「これちょっと、二人であのー、学校やったらー……」

高須「儲かるよ」

松本「儲かるよなー」

高須「儲かるよ。――これ。芸人コースと作家コース」

松本「なあ!」

高須「儲かる、儲かる」

松本「二人だけで」

高須「二人だけで」

松本「なんやー……今日はー"今日はおなか痛いからちょっと休むー"言うて」

高須「おいおいおい !!」

松本「あの手この手でノラリクラリとやりながら」

高須「そうやわなあ。"俺やー"言う顔して
俺の顔知らんから誰か違うヤツ行かせて」

松本「行かせて。なんや"高須さんがこんなん言うてた"みたいなことでもええし」

高須「うん」

松本「"松本さんは今日来れないですが、伝言がございまして"」

高須「"こんなことでオモロイこと考えとけ"」

松本「ははははは !!
――ほいで、あのー"松本さんは今日も来れないですが
このあいだ考えてもろたヤツ、これオモロイ言うてました"」

高須「ははははは !! ……おお、一応なあ」

松本「はい――"♪キ〜ンコ〜ン、カ〜ンコ〜ン"」

高須「はい終了〜!」

松本「はははははっ !!」

高須「そらアカンて!」

松本「はははははっ !!」

高須「誰も来んわ、んなとこ!」

音楽:雨の嵐山/長渕剛

033

へ/ヘイポー

2002年05月16日放送

第三十三回目は、松ちゃんの口内炎から始まり、以前の「本末転倒とマッチポンプ」の違いについて、高須ちゃんが説明。テーマに入っては「ヘイポー」、松ちゃん風俗での悩み、「大メインクライマックス」、CMを明けては、屁をこくナンバーワン・コンビ、ダウンタウンについてから始まり、屁をこく・ハナクソそよぐ彼女、そして「部屋」に関して。オネンに家を追い出された話、貧乏な大阪時代、初めてのサインなどで綴られ、キャーキャー言われた「四時」時代と、最後は家臭について語られる。

お気に入りトーク「松ちゃんが風俗嬢に求むもの」

高須「松ちゃん的には、それやっぱ、風俗っちゅうのはやっぱアレやろ?夢をも」

松本「いや、あのねー……んー、そやなー。やっぱりそれは、そのー……」

高須「ある種」

松本「テクニックとか、そういうものを求めて行ってるワケやからー」

高須「行ってるワケやから」

松本「それをお前の持ってるモン全部――」

高須「出せと」

松本「――全部出せと。俺は全部それを吸収してや……やろうかに

高須「ははははは……」

松本やろうがに

高須「ははははは…… !!」

松本「――と思ってる、輩やから。俺は」

高須「おお、おお!――やろうがに」

松本「はははははっ !!」

音楽:東へ西へ/井上陽水

034

ほ/ボン辻本

2002年05月23日放送

第三十四回目は、笑いの好きな業界人のトークから、松ちゃん映画監督宣言へ。アメリカをターゲットから外した映画作りなどを交えて意気込みを語り、同国と日本とのヒーローの作り方の違いへと話題は流れる。「布袋寅泰」の頭蓋骨骨折、NSC第一期生の同窓会、松ちゃんの撮影所の恥ずかしい話から「ホンジャマカ」、久しぶりにやった「面雀」から「一人ごっつ」、少年時代の友人「ボン」の恐いお父さん、大チャンと森岡、そして松ちゃんのお弁当へ。高須ちゃんのオヤジギャグが冴える一回だった。

音楽:もうひとつの土曜日/浜田省吾

035

ま/コボちゃん

2002年05月30日放送

第三十五回目は、松ちゃんの予言、「点と丸の使い方が分からない」松ちゃんがメールで使う顔文字からスタート。そして「オチの分かりにくいコボちゃんの四コマ漫画」について。「売れる・売れないの境界線」とまで脅す松ちゃんの問題に、高須ちゃんが挑んだ。他の後輩芸人・作家たちの勝敗表と、喜び様・落ち込み様など、他人を不幸にする四コマについての話題が続いた。CMを明けては「悟空の頭の輪っかの名前」、松本人志のまだ見ぬ子供と芸人二世の難しさ、後輩芸人の子供、結婚、松ちゃんの坊主頭でエンディング。

お気に入りトーク「ヒガシノリの娘は英語が得意」

松本「だってねえ、あのー、三つか四つぐらいのとき会うたときでも
あのねえ、一人で独り言いうてんねんけど英語やねん」

高須「ああ、らしいなあ」

松本「英語でねえ、独り言いうてんねん」

高須「ああー……」

松本「"ナンヤーカンヤー、ハプニーング!"
――みたいなこと言うてたでー?」

高須「そんな……"ハプニーング"って!」

松本「ははははは!
――なんか、障子が破れてたんや」

高須「おーおーおー、なるほど、なるほど」

松本「どっか、あのー……フグをみんなで食いに行ったときに
座敷で、障子がちょっと穴開いてたんやな。
それ見ながら、一人でこっちで
"ナンヤーカンヤー、ハプニーング。ナンヤラー"――言うて」

高須「はははははっ !!」

音楽:雨の御堂筋/欧陽菲菲

036

み/林社長

2002年06月06日放送

第三十六回目は、多くの番組を抱える高須ちゃんの忙しさから始まり、吉本の契約金、同社の社長・林氏との台湾エピソード、テーマで「ミッキーマウス」に入っては、ディズニーランドのSPやメルヘンの徹底、関西にあって東京に無いもの、アーマゲ仕様の話。CMを明けては、「高須ちゃんに必要で松ちゃんに必要ないもの」と続き、長者番付への怒り、いじめと笑いの境界線、浜ちゃんのバレンタインチョコ、「今になって思うと!」と、実は小一のころ高須ちゃんに突き飛ばされていた松ちゃんについて。

お気に入りトーク「吉本の林社長と台湾へ」

高須「で、空港で俺、早く着いたのよ。
社長は大阪から来はるから関空から来るワケよ。
で、ちょっと空港で待っとかなアカンと。一時間ぐらい」

松本「――ハゲを

高須「いや、社長を。社長をね」

松本「うんうん」

高須「時間なりました。大崎さん腰痛かってん、その時ずっと」

松本「ああ、腰痛持ちやからな」

高須「でもずっと立って、待ってはってたワケよ。やっぱり座ってたらアカンから」

松本「――ハゲを

高須「いや……社長を!」

松本「ははは…… !!」

高須「で、ずーっと待っててんな。で、時間なりました。
あれ、オカシイなあ。――あれ?
着いてるなあ、ランプ着いてる。もう来てるってことなんちゃうか?
――でも、三十分経ったけど来えへんのよ」

松本「うん」

高須「――あらっ ?!」

松本「ちょっと、気持ち悪いなあ」

高須「オカシイやないか!――ターミナルが違うかったんや」

松本「おお!」

高須「空港の」

松本「大失敗やんか!……これはシャレんならんやろ」

高須「さーあ、大崎さん、走る走る!」

松本「結構ムカツクのよね。空港降りて、迎えないと」

高須「誰もおれへんかったらね」

松本「やっぱりちょっと不安やしな」

高須「いや、そらそうやねん。――で、社長一人で来てはるから。
ほんで、まあ……場内アナウンスしてもらって」

松本「――"ハゲはどこや"と」

高須「違うがな、社長……!」

松本「はははははっ!――ハゲた……ねえ?」

高須「違うがな、ハゲたオッサンじゃない!
社長や、言うてんねん!」

松本「はははははっ!」

高須「……それで、アナウンスして……」

松本「おお」

高須「出て来いへんねん。――社長が」

松本「――ハゲが……」

高須「はははははっ !!」

音楽:走れコウタロー/ソルティー・シュガー

037

む/夢精

2002年06月13日放送

第三十七回目は、寝不足で頬肉を噛む高須ちゃんと、食事のとき箸を口の中に残してしまう松ちゃんからスタート。食事をテーマに山下への怒りが炸裂。後輩との関係性、そして芸能人と店員のイタズラ、マンションに来た変な人たち、出会いを含めた素人のツラさについて。CMを明けては、高須ちゃんの夢精、オナニー、山形のカブト虫オナニー、そしてワールドカップ・サッカーから、それを否定する松ちゃんのボクシング・トークと続き、「食べられません」に対してと、高校野球で泣く女の奴らに対する怒りでエンディングへ。

音楽:さらば青春/小椋桂

038

め(公録)/トルシエ

2002年06月20日放送

第三十八回目は、公開録音の一時間目。わずか12人の前で喋る難しさ、ワールドカップ・サッカーでの高須ちゃんについて。テーマは「メンス」、松ちゃんの姉ちゃんのギャグ、オヤジの手錠と兄貴の友達・滝川くん、パイナップルと、松本家にまつわる不思議な出来事が語られる。CMを明けては「メロン」、キウイフルーツの本当の名前など、果物話が続いた。更に「面雀」の遊び方へと流れ、ヘイポー、サッカーの腹立つこと、ベッカム人気、トルシエのゲイ疑惑で12人の爆笑を誘い、メガネ・トークで終わる。

音楽:窓/松山千春

039

も(公録)/面雀

2002年06月27日放送

第三十九回目は、公開録音の二時間目。ヘイポー、「桃太郎」、オリンピックと軍国主義を絡めたトーク、電話番号、そして高須ちゃんの金魚コレクションから、オッサンの匂い、餅へと目まぐるしく流れ、一周廻ってヘイポーへと戻り、そのストリップ劇場時代の話が繰り広げられた。CMを明けては、観客出題による松ちゃん・高須ちゃんの面雀が始まり、高須ちゃんのグズグズ加減に松ちゃん何度も「なんやねんっ !!」。気が付けば、答えのほとんどを松ちゃんが出していたラスト三十分だった。

お気に入りトーク「高須ちゃんの金魚コレクション」

松本「え、自分なんか集めてんの?」

高須「金魚……」

松本「うわっ、これ、もう……俺やからええけど、人に言いなや?」

高須「いや、もうもう、丸聞こえやがな、これ」

松本「何、金魚 ?!」

高須「金魚のねえ……」

松本「オカマやん!……ははははは……」

高須「……自分さあ、金魚をバカにしたらいかんで」

松本「バカにするやろそれは、完全に」

高須「"和"、"和"なワケよ、金魚は。
なんかこう、金魚が金魚鉢でポポッって泳いでる感じが、俺すごい金魚って癒されるのよ。
尻尾がこんな、物凄いこんなんおるやんか」

松本「うん、うん」

高須「このアンバランスさと、尻尾がショア〜ッっとこう
きめ細やく――かく動くやろ?これが――メチャメチャ好きやねん」

松本「ほぇー」

高須「それも何年も前に、俺昔カナダ行った時に
カァーナダ……カナダでその……ははははは!」

松本「キャーナダで!」

高須「……何で俺こんなアクセントで言ったんやろ」

松本「自分もう一々ね、もう放送の邪魔んなるから言えへんけど、結構噛んでるで」

高須「ホンマやな」

松本「う、うん」

高須「まあ、ゴメンゴメン。自分もう何回も"――噛んだ"っていう顔してるもんな」

松本「今じゃあ、メッチャいっぱいおんねや」

高須「いや、生きてる金魚ちゃうねん、俺。
死ぬのイヤやから、生きてる金魚はイヤやねん。――モノやねんモノ、絵とか」

松本「あっ、金魚グッズかいな」

高須「うん」

松本「金魚――周りのものを」

高須「金魚のこういうパイプとかね。
ここが金魚の顔なっててー、ここがパイプやとすると――」

松本「自分メチャクチャやん……」

高須「タバコ吸えへんねんけどな」

松本「"泳いでるこの感じがええ"とか言うてて……ははははは!
全然……全然泳いでへんやん!何言うてんの自分 ?!」

高須「違う違う違う、このな、見たらええわ。それ、見したるわ今度」

松本「"見たらええわ"って、見られへんやん!」

高須「違うやん、違うやん」

松本「はははははっ!」

高須「このね、パイプあるわなぁ、パイプ――聞きぃな、パイプあるやろ?」

松本「はいはいはい」

高須「パイプのここに……こうええ感じになってんねん、尻尾がー」

松本「ははは……」

高須「――で、ここから上にスッと上がって来とんねん」

松本「なんやそれ、"ポッペン"って言う奴かいな、あの――」

高須「違っがうがな、パイプやねんこれは……
スペインで買うたんや、スペインで。ビックリするでえ」

松本「ほお……」

高須「こう、下は陶器になってんねん」

松本「ほお……」

高須「陶器になってて、金魚の真ん中に、タバコの――」

松本「――金魚の真ん中が、どこか分かれへん」

高須「その真ん中……俺に聞いたらわかるやろ、背中や背中 !!」

松本「目と目の間かいな」

高須「背中や、背中っ !!」

松本「はい、ゴメンなさい、ゴメンなさい」

高須「背中 !!」

松本「背中?……うん」

高須「目と目の間は真ん中言えへんがな」

松本「目と目の間は真ん中やろ!」

高須「背中!背中!せびろ!……せびろちゃうわ」

松本背広 ?!

高須「背ビレ!背ビレ!」

松本「うーわ、ビジネスマン ?!

高須「違うやん、背ビレやがな、背ビレ !!」

松本「背ビレ……ああ」

高須「背ビレんトコが"真ん中や"言うてんねん、俺の中では」

松本「ははははは……」

高須「真ん中に、ちょうどこう……何やあの、タバコのカスが入るようなってんねん」

松本「おお」

高須「そういうのがあったりとかね」

松本「おお、おお」

高須「あとウチはあれよ。掛け軸も金魚やからね」

松本「はえー」

高須「飾ってはないけどね」

観客(大爆笑)

松本「………」

高須「飾ってはないよ、それは。……こんなウケると思えへんかった。
飾ってはないよ。でも貰った、貰いモンや」

松本「何やねん……」

高須「出目金とか、"何やこれー"とか思ってまうねん。
――バランスの悪いなあ?」

松本「さっきからその――バランスの悪いことが
"良さ"、みたいに言うねんけど……」

高須「……あれ?分かれへん?」

松本「全然分かれへん」

高須「これだけでも分かれへん?」

松本「全然分かれへんよ。何でバランスが悪いのがいいのよ」

高須「いやいや、胴体こんなもん……こんなもん言うても
なんか胴体――ま、"10"とするわ!金魚を"10"としよう!」

松本「……もうその時点でわかれへん。
金魚を何で"10"としたのか……」

高須「金魚を十等分するから」

松本金魚を十等分すんのかいな ?! あんな好きな金魚を !!」

高須「……楽しいなあ自分、そりゃあ……」

松本「ははははは……」

高須「金魚を、いや、生きてる金魚ちゃうがな。生きてる金魚を仮に十等分するとするわ。
仮にやがな。だからホンマに切れへんねん。仮に十等分するとして。な?顔がやな――」

松本「それが分からんもんなあ……まあまあまあ、ほお?」

高須「顔だけで言うと」

松本「――"顔"」

高須「金魚の顔めっちゃデカイやんか。前から見たらデカイやろ?」

松本「まあ種類によってはね」

高須「種類によって――だから出目金、言うてるやん俺。さっきから言うてるように」

松本「ははは……」

高須「出目金が、そのバランスの悪さが物凄く可愛いねん。ゆっくり泳ぐとこも好きやねん。
あの、普通の金魚屋におる金魚はイヤやねん。あのー、金魚すくいの金魚とか」

松本「んー」

高須「あんなんもう全然……あれ魚やもんピンク色の――
ピンク色というか柿色の。自分うるさいから
柿色っていうたけどな、別にピンクでもええねんで」

松本「……自分な、一個教えたろか?」

高須「はい」

松本「もう柿色っていうことがもう、オッサンやねん。
俺ぐらいなってくると――俺ぐらいの洗練されたスタイルを持ち出すと
もうやっぱりオレンジ色って言うもん」

高須「ははは……」

松本「"柿色"て!」

高須「自分もよう使ってるやん、柿色って。……でも柿色って言うなあ……」

松本「もう言えへんで」

高須「ああそう。柿の色やから柿色言うてんねんな?」

松本「おんなじフルーツやねんけど、もう今は"オレンジ色"言うねん」

高須「うわ、もう情けないなあ、それアカンなあー」

松本「アカンでこれは」

高須「オッサンやな」

松本「オッサンやね」

高須「また出てもうた、オッサンが」

松本「またオッサン臭が出て来てんねん……」

音楽:学生街の喫茶店/ガロ

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