松本人志の放送室 2003年 冬

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屋形船

2003年10月02日放送

第百五回目は、松ちゃんがHEY!HEY!で獲得した、屋形船のチケットに関する話題から。山ちゃんとキムの対照的な「動物との接し方」と間違った愛、山ちゃんを中心に先輩後輩の関係性など、カネに関するトークが続き、松ちゃんのエエ人ぶりでCMへ。明けては「頭の中に絵を描く」という内容を「自殺の名所」、"おまんまごと"、後輩のネタ「ステテコヒハッチ」などで、お笑いとオカルトの境界線を突いた。終盤は肉体的な老い、野球ファンの洗脳、コンサートでのスマップ稲垣氏に見るファン心理や「辛口毒舌ファン」のトークへ。

お気に入りトーク「子供の想像力を育てる遊び」

高須「自分ほら。あの、人形とか好きやったやんか俺ら。
その、自分でゴム人形買うたりとかしてたやんか。
ごっつい、それで"う〜んっ !! "とか言うてたりしたやんか」

松本「んー」

高須「アレってな、俺は実は必要なように思ってて……」

松本「んー」

高須「あのー……例えばな?
なんかこう、女の子が、あのー……なんだ。
えー……なに?――おままご、おままごと?……やるときに――」

松本「――今、もう放送コード言うたな?

高須「言うてないよ!」

松本「噛むのはエエけど……」

高須「大丈夫、大丈夫!言うてないよ !!」

松本「噛むのはエエけど、完全に……」

高須「"おまんまごと"っていうのは全然なに?何がアカンの?」

松本「はっはっはっはっはっ!」

高須「"おまんまごと"」

松本「自分ホンマにええ加減にしいや?」

高須「何がアカンのよ!」

松本「もう……」

高須噛んでません !!

松本「はっはっはっ…… !!」

高須「――あのね?」

松本"女の子"言うてもうてるだけに、なんか余計に……」

高須「自分が勝手にそう思てるだけの話やんか !!」

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「コワイわ、もう !! ――えらいことされてまうわ !!」

音楽:あなただけを/あおい輝彦

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ライダー少年隊

2003年10月09日放送

第百六回目は、食べ物のマイ・ブームから。ニシンそば、ピッツァなど、二人の美味しい物が挙げられるが、高須ちゃんが途中で話を忘れてしまい、話題は少年時代の松ちゃんの漫画へ。続いて血液型と芸人の関係が語られる。B型がダントツで多いらしいが、またしても高須ちゃんが途中で話を忘れてしまった。この日の記憶力はリス級らしい。勇者ライディーンの曲から仮面ライダー、ウルトラマンなど懐かしのヒーローで盛り上がり、後半は末次や昔の日本人の身長、秀吉の中国大返しなど雑学トーク、更にはカルチャーショックを与えられた、戦慄の食べ物で終わる。

お気に入りトーク「リス級の記憶力」

松本「……ほいで?」

高須「何やったっけ」

松本「んはははははっ!」

高須「……何の話してた?」

松本「ホンマちょっと、替えてくれへん?」

高須「……何の話やった?」

松本「もうそろそろ」

高須「何の話しとたっけ?」

松本「自分もうええわあ」

高須「え、何やの」

松本「ははははは……もうな……もうお払い箱やわ。ホンマに」

高須「何やの!わかれへん、何を急に!」

松本誰でもおるで ?!

高須「急に怒りな !!」

松本「はっはっはっはっはっ  !!」

高須「何やねん!」

松本「誰でもおるで、もう !!」

高須「何がやねんな」

松本「そんなモン……そんな話ボロボロ
ボロボロ忘れていくヤツとな ?! やる必要ないもん、別に !!」

高須「何やのん、忘れてないもん!」

松本「誰でもおる !!」

高須「いやいや、こんなカンジやねん!」

松本木曜日あいてるモンなら何でもええねん!二足歩行で !!

高須「はっはっはっはっはっ !!」

お気に入りトーク「勇者ライディーン」

松本「じゃあ、えー……ガッチャマンというのが出て――」

高須「はい」

松本「これ、子門真人というところもあって――」

高須「なるほどっ」

松本「曲行きますよ」

高須「おおっ、来たぁっ!――あっ、コレかいな ?!」

松本「俺ちょっと好きやねん、俺この歌」

高須「勇者ライディーン、子門真人とコロンビアゆりかご会……何やコレ」

松本「"輝く海とまぶしい空を"な?」

高須「うん、どやの?」

松本「"渡せるもんか悪魔の手には"やで?」

高須「いや、それがどやの?」

松本百人中百人が思てることやでコレ!」

高須「はっはっはっ……"普通や"言うことやんか」

お気に入りトーク「昔の日本人」

松本「だって昔残ってる着物はもっとデカかってん、ホンマは。
それがいま時代劇やろう思ったら合えへんから
"逆にちっちゃして困ってまんねん!"言うてたもん」

高須「はははっ……黒澤が?大阪弁で」

松本「はい」

高須「ホンマかいな?」

松本「これホンマやねん。昔の人のほうが大きかってん」

高須「でもねえ、自分ねえ、行ったことありますか?お城へ。
のぼったことありますか?」

松本「ないですよ。――ああ、ありますよ、ありますよ。
大阪城のぼったことありますよ」

高須「大阪城のぼりました。姫路城も僕のぼりました」

松本「はいはいはい、はい」

高須「ね?――階段、あがってください」

松本「うん」

高須「物凄い苦しいですよ」

松本「そうですよ」

高須「ちっちゃかったんですよ、昔の人。それで丁度ええぐらい――」

松本「それは……」

高須「とんとん、とんとんとん!(階段を駆け上がる音)」

松本「もう……何を言うてんねんな自分、アホやなあ……」

高須「なんやねんな」

松本「それは攻められにくいようにちっちゃしとるワケやんか」

高須「全然違う……」

松本「より、攻めにくかったんや昔は」

高須「そこまで来られたら攻めるもクソももう負けとるっちゅうねん!」

松本「んはははははっ!」

高須「上まで来られとんねん、もう」

松本「でも、まあまあまあ、ここまで来てもまだ――
"まだ第三関門でございます〜"みたいなことがあったワケやんか」

高須「もう……城入られてもうてやな……!」

松本「はっはっはっはっはっ!」

高須「もう、あともう……」

松本「まあ落城まもなくやわな、そら」

高須「時間の問題やがな、それ!」

松本「でも、ちょっとでも落城を遅くしたかった――」

高須「いや、それ上へね……」

松本心の現われ

高須「――違う違う違う!」

音楽:勇者ライディーン/子門真人とコロンビアゆりかご会

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山下リタイヤ

2003年10月16日放送

第百七回目は、二人と腹立つ素人との対決から。高須ちゃんVS「渋谷系」、松ちゃんVS「頭オカシイ人」のトークが続き、流れて吉本の後輩・友野氏、そして例の山下しげのり氏のリタイヤに関して。同氏の芸人としての問題点を松ちゃんが斬り捨て、ダウンタウンの成功への道を振り返る。引退繋がりでボブキャッツとジャリズムの解散と、CMを明けては岡けんた氏、森三中・大島氏と芸人の話題に流れ、更に浜ちゃんの醸し出す威圧感(パイプマンで解消されるらしい)や2003年度のM-1と「お笑い」をテーマに、松ちゃんの開発した新種の漫才へと流れていった。

お気に入りトーク「ルミネ芸人」

松本「今、ルミネというものが毎日あんねん。
ものスゴイええスペースの小屋で、ちゃんと――
ちゃんとしたお客さん、笑いの好きなお客さんが観に来てて
何で新喜劇のくり抜きで
"ここだけでええで"っていうところを任されて――
(突然激して)ウケてへんねん !! 死ねェッ !!」

高須「はっはっはっ……うるさいねん、もう……」

松本「はっはっはっはっ……」

高須「それ、自分で興奮しな、もう……」

松本「死んだらええねんッ !!」

高須「死んだらええねん、そらな……
――死んだらどうすんねん!死んだアカン、死んだアカン、死んだアカン!
死んだアカンけど……まあまあ、頑張っとんねや、頑張っとんねや、もう……」

松本「頑張ってへんがなッ ?!」

高須「いやいや、そら"生きること"をまだ頑張っとる……」

松本「そんななあ、中途半端なフォローせんでええねん!
死んだらええねんて、ホンマに !!」

高須「いや、ホンマに……」

松本「笑いをナメとんのやッ !!」

高須「もう、もう、辞めとんのや ?!
――辞めよう思てんねんから、もうエエやないの!」

松本「はっはっはっはっはっ !!
――んん、まあそらそうやなあ……」

高須「もうそこは、俺も"アカンなあ"思てるとこに
"死んだらええねん"は……」

松本「それはね、山下しげのりという人間が
"死んだらええ"と言ってるワケじゃないんですよ」

高須「"芸人として"ね」

松本「"芸人として"のアイツはもう死んだらいいんですよ」

高須「なるほど…・・・」

松本「そしてまた再生してくださいよ」

高須「――えっ?」

松本「"何かの形で"ですよ」

高須「ああ、ああ。"芸人は死んで、他のものと成り代わって"
――ってことね」

松本「そうそうそう。で、これは別に山下だけに言うてるんじゃないです。
ルミネに出てる、若い奴らにも僕は言ってるんですよ」

高須「んー!」

松本「いかにいい環境で、さしてもらってるかっということをね。
ホンマ、どこまで分かってんのか、と」

高須「なるほど。アレまた……アレやねんね。
逆で悪いこともあるやんか」

松本「"逆で悪いこと"ッ ?!」

高須「……なんやねんな……」

松本あるかァッ !!

高須「……デカイ声やなあ、もう……
アレやがな。何でも笑う奴おるやんか、何でも笑う奴」

松本「何でも笑う奴?」

高須「そんな何か、空気に任されてもうて、若い奴が集まって……」

松本「うんうん、うんうん……」

高須「とりあえず来てるだけで――
……ははは、絶対くるわコレ……」

松本「はっはっはっ……」

高須「あのね?あの――劇場いうのも
いろんなパターンがあるやんか」

松本「"いろんなパターン" ?!」

高須「うん、いろんなパターン……」

松本あるかァッ !!

高須「はっはっはっはっはっ!……言う思たわ!」

音楽:おもいで酒/小林幸子

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宇宙

2003年10月23日放送

第百八回目は、食べ物にガッつく人間を傍目に見たときの感想や、この時期高須ちゃんが感じた金木犀の香り、t.A.T.u.や女子十二楽坊に感じる「円を稼ぎに来る奴ら」、コーヒーカップを買う数、巨人・原監督辞任や女性タレントに感じる変な雰囲気など、特にテーマを定めずトークは進んだ。後半は昨今の金魚ブームに「笑う」高須ちゃん、そしてプレゼントで貰った月の土地や「見たい」高須ちゃんが感動した毛利衛氏の言葉から、傑作「優劣ができる→幽霊が出てくる」、そして屁をこく(こかされた)その正体と、加害者と被害者の関係性について。

お気に入りトーク「全員が不幸なことが世界平和」

高須「"みんなが不幸なこと"って、ありうるのか?」

松本「みんなが不幸になった時点で
不幸をもう感じないですからね」

高須「んー……」

松本「ということは」

高須「あのさあ、絶対"優劣はできます"わなあ?
――どういうときに……」

松本幽霊が出てくる ?! ――怖いなあ !!」

高須「はっはっはっ……あのー……
うんうん、"幽霊が出てくる"って聞こえてもうたんか……
――どうしたらええねん、そんなら。
……えー……"優劣ができる"」

松本「おっ!"優劣ができる"!」

高須「ビックリした……あのー、自分間違えてたんや」

松本心霊の話になったんやと思った」

高須「違う違う違う……」

松本「もうやめてー!怖い話もう!」

高須「はっはっはっはっはっ !!」

松本「もうイヤやー!季節外れの怪談ばなしー!」

高須「大丈夫、落ち着いて!――あ」

松本「ああもうアカンアカンアカン !! 怖い怖い怖い !!」

高須「大丈夫、もうゆえへん!絶対ゆえへんから、そんなことは!
もう大丈夫、ゆえへんから!――落ち着いて?」

松本「ゆえ?――幽霊?

高須「ゆえへん、絶対ゆえへんから……」

松本「はっはっはっ……」

高須「"ゆえへん"から!」

松本「はっはっはっ…… !!」

高須「"幽霊"じゃないからね!」

松本「はっはっはっ……」

高須「もう腹立つわ、コイツー!……それ、面白いなあー……
"ああもう怖い怖い怖い !! "――"幽霊が出てくる ?! "」

松本「わかった、"優劣が出てくる"……」

高須「絶対"優劣が出てくる"やんか」

松本「ふふふ」

高須「"でてくる"ちゃうわ、"できる"やんか」

松本「――夜中に

高須「違う違う!」

松本「"優劣が出てくる"」

高須「……"ぜったい優劣ができる"やんか」

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「"絶対に、優劣ができる"やんか。絶対に……
――どういう時ですよ、"全員が不幸"って。
例えば、例を出しといてくださいよ」

松本「ああ。不幸の――」

高須「全員が幽霊――あ、幽霊じゃないわ!」

松本「はっはっはっはっはっ !!
ああ怖い !! 全員が幽霊とか !! もうやめて !!」

高須「落ち着いて!落ち着いて!」

松本「寝られへん!寝られへん!」

高須「怖いこと言えへん!これ以上怖ない!
これ以上怖ないから!――違うから!」

松本「……マトモな話でけへんわもう!」

高須「はっはっはっはっはっ!――何を怖れてんねん !!」

お気に入りトーク「悪の定義」

松本「"屁"というものが悪いものとするならば――」

高須「うん」

松本「それを"コかされた"者が――」

高須「うん」

松本「一番の被害者なんじゃないのか」

高須「うん」

松本「所詮お前らが"くさい"なんて言ってるのは
二次的なもんだと」

高須「うんうん」

松本「――という考え方はできないか?」

高須「うん、んー――でけへん」

松本「ははははは……」

高須でぎねえ

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「それは無いねえ。分かりづらい」

松本「はっはっはっはっはっ……"でぎねえ"

高須ぜんぜん、でぎねえ

音楽:つぐない/テレサ・テン

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温泉ホテル

2003年10月30日放送

第百九回目は、温泉ホテルにまつわる腹立つ話題からスタート。客の浴衣を脱がそうとする店側の真意から、世の中の納得いかない事、そしてそれに従う世間の人々、昨年夏に味わった飛行機での怒りと、周囲の「見て見ぬフリ」に憤って「ちゃんとおる」アホの回避方法や、腰の重い行政にも腹を立てた(松本国に高須ちゃんの"スポット"はないらしい)。CMを明けては高須ちゃん達の作家の集いを振り返り、こちらの結論も「アホばっかりや」ということだった。続いてはウルトラマン一家の秘密、泣ける映像作品、アンネの日記に感じた差別の恐ろしさへ。

音楽:落陽/吉田拓郎

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バブルの時代

2003年11月06日放送

第百十回目は、エネルギーを発している人・いない人に関するトークからスタート。ライブの問題点やひきこもり、シンクロニシティの話題と、生活の中にある不思議な出来事が挙がった。そしてよみうりテレビの武野氏と少年時代のバイキング、CMを明けては森三中・大島夫妻が「乳首をつねる」ということと、人間のセックスの限界、旅先からの電話と続く。ラストはバブル期の芸能界と、各テレビ局の新社屋、それに重なった視聴率の不調、流行語大賞の先取り、ベストジーニストなど、ワイドショーが勝手に騒ぐニュースの裏をフガフガ感じていた。

音楽:ハロー・グッバイ/柏原芳恵

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倉本さんのお父さん

2003年11月13日放送

第百十一回目は、一輪車芸で有名な故・Mr.ボールド氏など、舞台ウケの良かった先輩芸人の話題からスタート。続いて日テレの視聴率操作、それを煽る他局への憤りと、視聴率トーク、CM前最後は日本シリーズ最終戦の広沢について。そして後半はいよいよの武道館。果物屋さんの息子が主役の公開録音プロジェクトが、この日初めて明らかになり、一段落の後はウルトラマン一家の台所事情、指紋の磨り減りから老い、老いから老眼、更には「呆け」へと発展して、高須ちゃんのオジイ、倉本氏のお父さんの能力やグラミー賞など、哀しくも愛のある痴呆へ。

お気に入りトーク「TAKASU-CYAN in 武道館」

松本「ちなみに前日はL'Arc〜en〜Cielがやってるんですよ」

高須「うわー、最悪やんか!」

松本「んでその次の日はBUCK-TICKがやってるんですけれども」

高須「はっはっはっ !!」

松本「その間に――"タカスチャン"!」

高須「いや、もうあり得へんで……」

松本"タカスチャン"ということで」

高須「――いや、絶対あり得へんで、そらアカンて !!」

松本「はっはっはっはっはっ !!」

お気に入りトーク「愛のある呆け」

松本「倉本さんのお父さんも、ちょっともう……」

高須「ボケはったんやな」

松本「ボケはったんやね」

高須「ボケはったんや……」

松本「あのー……ある時、飛んでる鳥とかを、指で、こう――
狙い、ピッと指したら、ピッとこう……何ていうのかなあ?」

高須「指差すと」

松本「指差すと、鳥が、ある時、ピタっと止まったんやて」

高須「空中で?」

松本「空中で」

高須「ほおー……」

松本「ほいで、ポロンっと落ちたんやて」

高須「しばらく止まっててポロンっと落ちていくねん」

松本「しばらく止まっててポロンっと、落ちるようになって……
"これはエエ能力を授かったぞー"言うて……」

高須「お父さんが」

松本「お父さんが。"美津留ー!エエ能力を授かったんじゃあ"言うてー。
ほいで何か、ある時に、またそのお父さんが、あのー、何か知らんけどー
"街に暴力団が攻めてくる"って言い出して……」

高須「アカンアカンアカンアカンアカン……」

松本「物凄い数の暴力団が攻めてくるから……
"美津留、ワシは授かったこの能力で
どんどん退治していきたいと思っとるんじゃが"言うて……
夜中になると、棒を持って巡回しだすようになったんやて」

高須「ははははは……それ、ビックリするよな倉本さんも!」

松本「ほいで近所の人が――あのー……倉本さんトコのね?
――"夜中に棒を持って歩いとる"と」

高須「うん」

松本「何で指で止められるのに棒持つのか、よう分かれへんねんけど」

高須「はっはっはっ!」

松本「ほいで、来たんやって!物凄い数の暴力団が、ある日!」

高須「ほお!」

松本「それを全部、指で止めて――街を救ったんやて」

高須「はっはっはっはっはっ !! ……それは誉めてあげなアカンやろー!」

松本「それはまあ、誉めてあげなアカンねんけど」

高須「おお!」

松本「んで、あのー……しばらくして倉本さんまた、行ったんやて」

高須「ああ、お父さんに会いに」

松本「広島にいてはるから。――久しぶりに会うたらな?
"美津留ー。ワシ、今度、グラミー賞をもらえることになったんや"」

高須「はっはっはっ!どこで聞いてきたんや !!」

松本「――"グラミー賞 ?! "」

高須「ほう、そこは乗ったんや一回」

松本「"なんでー ?! なんでグラミー賞もらえんの ?! "
――"いやー、ワシも分からんのじゃけえ……"」

高須「そこは広島の!」

松本「そうそうそう。
――"ワシも分からんのじゃけえ、まああのー
ワシはカラオケが好きだったから"」

高須「ええ ?!」

松本「"よう歌ととったんじゃ"」

高須「ははははは !!」

松本「"で、カラオケが好きだぐらいのことでは
貰えんのは分かっとるんじゃ"」

高須「おお」

松本「"――それと、かつて、暴力団を指で止めたことの――"」

高須「功績が!」

松本「"合わせ技で"……はっはっはっはっはっ !!」

高須「……何やねんソレ、合わせ技って!全然違うやん、グラミー賞と!」

松本「全然違う……」

高須「評価が違う !!」

松本「"合わせて一本"みたいな話なってんねん」

高須「それスゴイなあ……」

松本「ビックリするよ!」

高須「はあ……いや、でもスゴイなあ……」

松本「スゴイよ!」

高須「スゴイな。――で、考えられへん所言うねんなあ」

松本「――一人暮らししてはったんやって」

高須「いや、おばちゃん一緒におったやろ」

松本「いや、お母さんは、ちょっと
身体悪しはって、どっか病院入ってはったんか何か」

高須「へえ」

松本「ほいでー、一人暮らししててんて。お父さん」

高須「うん」

松本「ほんなら近所から、あのー……お父さんね?
あのー……一人暮らしやのに、声が聞こえんねんて」

高須「お父さんが?聞こえる」

松本「いや、お父さんの声が。誰かと喋ってんねんて」

高須「うわ!――近所の人が聞いたんや」

松本「聞いたんやて。物凄い喋ってんねんて」

高須「えー、誰と喋ってんねやろ……」

松本「でー、倉本さんが"えー、何やろー"思って
あの、家行ってみたら……」

高須「うん」

松本「あのー……"美津留ー、誰にも言うなよー。
ああそうか、バレてたかー"言うて」

高須「うん」

松本「"実はー……今、あのー……金髪と"」

高須「えっ ?!」

松本「"金髪の、ブロンドの女性と、同棲をしとるんじゃ"」

高須「ははははは !! ――無茶苦茶やん、それ!
えっ?それ何で ?! 見えてへんの?見えてんの?
――倉本さんには見えてへんねやろ?」

松本「見えてないよ。ご飯の用意も二人分してあんねんて」

高須「うわあ、なんかちょっと哀しい……」

松本「はっはっはっはっはっ !!」

高須「ちょっと哀しい……ちょっと哀しいなあ……はっはっはっ……」

松本「――哀しいけど!哀しいけど!――でもね!俺は思ったのよ」

高須「なに?」

松本「その"倉本さんのお父さんの話"にはね?
――やっぱ"愛"があるよ」

高須「なるほど」

松本「ね?」

高須「なるほど、うん」

松本「なんか、全然悪くないやんか!――"街を守りたい"とか!」

高須「なるほど!」

松本「ね ?! ――なんかこう、何ていうのかなあ……
あの人の中に"愛"があるわ!」

高須「お父さんの中にちゃんと……」

松本「そうそうそう!何も俺はね、哀しくないと思うの!」

音楽:他人の関係/金井克子

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丸山

2003年11月20日放送

第第一十二回目は、「早い」のテーマから、武道館を絡めての小学生から中学生への移り変わりと、学生時代のケンカの強い奴らについて。松ちゃんの出身校・尼工の凄い面々と学友・ボン、「鬼みたいな顔をしてた」丸山の破天荒エピソードが続いた。終えては最近の過ごし方と恒例の雑学ネタ。井上陽水の話は本当にへぇ〜。CMを明けては、間違った日本語、金融屋、二人が思う不思議な法制度と、社会への疑問へ。更にはショーケン、松田優作とカッコイイ男優、もたらされた異文化、最後は「子供を三人ないし四人」作ることで、知識を広く持たせよということ。

お気に入りトーク「小学生→中学生」

高須「帽子かぶらなアカンねんで?」

松本「うわ!」

高須「ほとんど帽子なんかかぶってなかったのに
帽子かぶって行かなアカンかったんや」

松本「……帽子は結構かぶってたで? 野球帽……」

高須「いや、ああいう黒いビョ……」

松本「………」

高須「黒い……描写された――よう見てみい?――描写してるやろ?」

松本「はっはっはっ……」

高須「――黒い、帽子ね?」

松本ビオフェルミンかいな」

高須「ビオフェルミン、ビオフェルミン」

お気に入りトーク「14億円横領事件」

高須「こないだの何や、あのー……女」

松本「あれ!」

高須「あの、なんちゅう女?南米の……」

松本「あれ!――スジャータみたいな名前のヤツや」

高須「何やったっけ、あの女……アニータや」

松本「そやそやそや!」

音楽:前略おふくろ様/萩原健一

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決まれへんなあ

2003年11月27日放送

第百十三回目は、放送作家の正体と世間の認識から。矢印付き信号不要論、関口宏の司会術を褒め称え、日テレ視聴率操作と他局のえげつなさと、マイケル・ジャクソン報道を叩いた。続いてはオカンの俳句・第二弾、友人・藤井氏と雨上がり宮迫氏に共通する夜遊びについて。後半は武道館の計画へ。邪魔臭い、鬱陶しいと、リスナーの期待とは裏腹に当人たちはブーたれていた。チケット・アナウンスの次は高倉健のプロフェッショナルぶり、CMへのスタンス、かつての芸能人の逸話、そして今まで松ちゃんが生み出してきたキメのフレーズでエンディングへ。

音楽:俺たちの旅/中村雅俊

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靴下アメリカン

2003年12月04日放送

第百十四回目は、浜幼稚園松組・浜田雅功の話題から、松本・高須・浜田のうち「誰が一番最初に死ぬか」、予言者・松ちゃんと、神さんに謝る高須ちゃん、そして、謝罪記者会見に見る「誰に謝っているか」という問題、高須ちゃんの思う神様像、途中からはアメリカンな靴下の虚しさへ。後半は松紳でも挙がった「ニュースのワイドショー化」と、数々の間抜けな報道を斬る。ラストにテーマは「ダッシュ」について。今までの人生における猛疾走、オシャレボーイの学友・関くんのハゲ、牧歌的な尼崎の街などを振り返った。

お気に入りトーク「浜ちゃんの幼稚園時代」

高須「いや、でも俺も思たらさあ。
考えたら、浜田なんて幼稚園から一緒なのよ」

松本「うんうんうん」

高須「――浜幼稚園やで?」

松本「うわ、カブってるやん!」

高須「浜田の"浜"と?」

松本「うん……そういうのイヤやわー……」

高須「まあ、だから浜田のせいやな、そら。俺は関係ない。
浜田の"浜"やもん。俺は"高須"やからね?」

松本「ああ」

高須「だから俺は何とか大丈夫やったけど。
アイツはもう、カブっとんねん」

松本「カブってんねん、もう……」

高須「気持ちの悪い、アレ……」

松本「あんな幼少の頃からカブってもうてんねや」

高須「……だからアカンねん、あれ!」

松本「だからアカンねん…… !!」

高須「アレは……ほいで、アレ……アレがアレで……アレ何?」

松本「何回アレ言うねん!」

高須「アレがね?あのー……松組ですよ」

松本「うわぁ〜っ!」

高須「松本の"松"!――その頃からもうダウンタウンやねん!」

松本ネタばらししてもうてるやん!」

高須「はっはっはっはっはっ !! ――もうねえ、駄目でしょうコレ?」

松本「うわ、先言うてもうてるやん!」

高須「だからアカンねん…… !!」

松本「はっはっはっはっ !! ――浜幼稚園の松組かいな !!」

高須「もう!」

松本「だからアカンねん…… !! アカン、アカンって言われるわ !!」

お気に入りトーク「高須家の歴史」

高須「弟が、ギプスはめて帰ってきたんや。
"なんやお前…"と。家族でメシ食ってるときや。
"いや、ちょっと、くじいて、病院へ行ったら骨が折れてる"って言って、右足ギプスや。
ウチで初めてのギプスの人間ですよ。
"おお、ギプスはめてきたヤツおる !! "みたいなカンジで、俺テンション上がってもうて」

松本ギプス伝来や」

高須「ウチの高須家にギプス伝来。…あれいつやったかなあ…」

松本「ふふふ…」

高須「1900…イクヨハッサン、ギプス伝来や」

松本「あっはっはっはっ…もうええわっ !!」

高須「…もうええねやったっけ、それ…」

お気に入りトーク「虫歯で頬が腫れて」

松本「一番ほら、思春期やから」

高須「女に見せられへん。異性に見せられへんやんか」

松本「もう、大半は"松本派やー"言うてるときに」

高須「言うてへんやん、誰もそんなこと」

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「誰がその"大半は松本派や"言うてんねんな!
誰一人そんなん聞いたことないわ!」

松本「いやいや、女子はほとんど松本派か、森岡派に分かれてたやんか」

高須「何で森岡やねん !!」

松本「はっはっはっ……あとチョコチョコっと
"米田派"がおったぐらいのことで……」

高須「はっはっはっはっはっ !!
―― "米田派"って !! ネズミやがな、あんなもん !!」

お気に入りトーク「ガス爆発」

松本「そうそうそう、カワイのおっさんが。俺が小学生の時……」

高須「先生ね、"カワイのおっさん"いうても」

松本「あのー……そう、昼休み。
"♪ピンポンパンポン"いうて鳴ってー。
あのー"松本くん、職員室までー"言われて。――な?」

高須「うんうん……あれ?カワイが言うってちょっとオカシイぞ、コレ」

松本「――ね?」

高須「うん」

松本「ほいで行ったら――"松本、エライこっちゃ !! すぐ家行けー !! "」

高須「うん」

松本「"お前んとこ、ガス爆発やー !! "言われて」

高須「はっはっはっはっはっ !! ――うそぉ ?!」

松本「ごっつ走ったよ !!」

高須「走るなあ!思っ切り走るやんか、腕振って !!」

松本「――なんにもなかってん !!」

高須「何なんソレ?」

松本「オカンがパート先から
"なんかガス栓閉め忘れてるような気がしてしゃあない"言うてー……」

高須「ええっ ?!」

松本「学校に電話して……」

高須「えええっ !!」

松本「ほんならカワイが、大げさ……
ウソ・大げさ――JAROに電話せなアカンわアレ!
"ガス爆発やー !! "言うて」

高須「えええーっ !!」

松本「何のこっちゃワカランかったけど
"何やねん、ガス爆発や"って思ったけど。
爆発――"爆"いう言葉が入ってたらコワイやんか!」

高須「いや、それにしてももう遅いよ!爆発して走ったって!」

松本「ははははは !! ――小五ぐらいのヤツが走って行って
何になるモンでもないわなあ!」

高須「爆発しとんねやから、そんなもん!もう遅いよ!」

松本「コワイわ、ホンマ !!」

高須「それは面白いなあ……」

松本「みんなアホや !!
先生もアホやし、親もアホやし、走った俺もアホやし……」

音楽:冬が来る前に/紙ふうせん

115

流行語大賞

2003年12月11日放送

第百十五回目は、収録前の出前・チャーハン、ラーメン、中華丼の話題からスタート。遅刻した松ちゃんの"禊ぎ"はリタイヤ予定だった山下しげのり氏が「ふきこけられた」エピソードで、その他、前半は渡辺鐘氏に見る放送作家の素質など。続いては流行語大賞と「なんでだろう」など選ばれた芸人のネタについて。CMを明けては武道館トーク、大山英雄氏や山ちゃんなど"先行き不安な芸人"と今ちゃん、人生設計、ラストはガソリンスタンドや駐車場など車に関するトークが重なり、基本的なモラルへ。

お気に入りトーク「睡眠時間」

松本「11時ぐらいちゃうかなあ。ホンマ、何だカンだで。
ほいで、3時電話やったんですよね。――4時間はキツイしょー」

高須「うん……」

松本「ほいでもう、ちょっとホンマ……
"もう一玉いかしてくれ"っていうことで――」

高須「もう一玉いったん?」

松本「もう一玉、まあ一時間ね」

高須「睡眠の一玉を」

松本「もう一睡眠玉を、頂くことによって。恩恵を受けることによって
いま俺はこうやって、元気で、喋れてるワケですよ」

高須「僕はねえ」

松本「うん」

高須「大体この曜日、5時間ぐらい――
4時間ないし5時間で臨んでますねえ」

松本「ああ、そうですか?」

高須「しょうがなく、これはもう」

松本「――まあね、そうなれへんかったらええのにね!

高須「………」

松本「さあ、そいじゃあね。……曲、行ってみよう

高須「――はやっ !!」

お気に入りトーク「ジャリズム復活」

松本「ほいで、ライブやってみて、あのー、久しぶりに舞台立ってみて
――まあ、ここは俺の推測よ?まあ、結構笑いもとって――」

高須「そこそことれて」

松本「"ああ、俺やっぱり好きやなあ"っていう
思ってた部分もあるんですけども……」

高須「うん」

松本「"このまま辞めさせてええんか"という俺に――
その……"ふきこけられた"ワケや」

高須「ははははは!……いや、その"ふきこけられた"っていう
その意味が分かれへん!
――どういうこと?その"ふきこけられた"っていうのは!」

松本「まあこれは芸人――」

高須「用語?」

松本「芸人がこうなるときに使う言葉やね」

高須「ほう」

松本「そんときしか使えへんけどね」

松本「はっはっはっはっはっ !!」

高須「ええーっ ?!」

松本「そうそうそう……うん」

高須「"ふきこけられた"!」

松本「――だから、そうそう使うことは無いよね」

お気に入りトーク「ガソリンスタンドの店員さん」

松本「俺その、ちょっとほらー、あのー……
タイヤにね?ちょっと釘が刺さったみたいな音がすると。走ってたら」

高須「うん」

松本「ほいで、バーッて――"ちょっと見てもらえますー"言うたらさあ。
もう、一人でやってる人でもな?
そのなんか、機械載せるやんか、車を。
車を"ウィーン!"上げて……
ガーッと下入って。うわー、やってるやんか。
"ああ、偉いなあ"って思うよなあ……」

高須「なあ!」

松本「……寒いでー?」

高須「寒い。――ほいでもう
手ェとかも物凄いアブラ、アブラするしなあ?」

松本「……それは、分からんけど

高須「いや、どう考えてもそやろ!そらどう考えても――」

松本「手はキレイんちゃう?すごい」

高須「はははっ!――絶対ない!」

松本「手は汚れへんのとちゃうかなあ、ああいう仕事」

高須「いや、明らかに――」

松本「はははっ!」

高須「明らかに――」

松本ツルっツルの手ェちゃうかなあ」

高須「ガソリン入れるとこ、開けたり閉めたりしとるからね ?!」

松本「それは手はあんまり汚れへんのちゃうかなあ」

高須「はっはっはっ!ウソやわあ〜!」

松本「真っ白の……お母さんみたいな手ェちゃうかなあ」

高須「ああそう!……爪もキレイねや!
ほんならまあエエか?
――そしたらもうエエやんか、大丈夫やんか」

松本「そしたらエエか?」

高須「そしたらエエで!」

音楽:涙くんさよなら/坂本九

116

フィーリング

2003年12月18日放送

第百十六回目は、オヤジギャグからM-1と、お笑いに関するテーマから、2003年度の下馬評、昨今の演芸ブームとかつての漫才ブームについて、ダウンタウンのデビュー当時の辛いエピソードが語られた。続いては、美しい女優さんが持つ「体質」、二人の恋愛観と完璧主義、異性との付き合いにおけるフィーリングについて。しかしその実例はなかなか挙がらず、後半はバカボンのパパと41歳にして自由なその振る舞い、松ちゃんジムでのオッサン化、そして子供から観た父親像へ。

お気に入りトーク「棺桶と果物屋さんの配達」

高須「まあ、いろんな人が出入りするから
やっぱ(棺桶の)顔は開けっ放しになってんねんね……」

松本「ああ……」

高須「あんなん、子供のとき見たら怖いでー ?!」

松本「――"オープン!"やんか……」

高須「"はい !! "」

松本「"はい、オープンっ !! "」

高須「"ディィィィン……♪パッパラ〜ン!"」

松本「はっはっはっはっはっ !!」

高須「……いや、ホンマやで?
自分笑ろてるけど、ホンマに怖いんやから、子供の頃は!」

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「いや、ホンマやで……」

松本「"カラ"の時はないからねえ」

高須「ないよ……」

松本「"オープン!"……」

高須「怖いでえ?」

松本「そうか!」

高須「だから俺は!もう、死体に関してはすっごいイヤやねん」

松本「ああ……」

高須「そんなんも、果物屋はイヤやなあと思ってたなあ、俺」

松本「じゃあ高須の弟が今やってるやんか」

高須「うん」

松本「で、高須の弟に子供がおるでしょ」

高須「おるなあ」

松本「その子らも……その……」

高須「"持って行け"言われるわ……
――"はい、オープン !! "」

松本「ははは……それ自分、言うたったほうがエエで?マアトに」

高須「まあね」

松本「"子供に、アレ持って行かすなよ"言うて」

高須「なるほど」

松本「あのー、アレんなるから……
……じゃあ、マアトもなってんちゃうの?」

高須「"オープン"は見せられてるよ。
――行くたんびに――"はい、オープン !! "」

松本「ははははは……」

高須「そらねえ……怖いっちゅうねん!子供の頃はホンマ……」

松本「そう、俺らだって死ぬまでに
死体見ることって多分ねえ、数えるぐらいしかないわ」

高須「でしょ?――もう子供の頃に小学校のころ何回も見た」

松本「うーわー……ウチの婆ちゃんも
デコのへんとかもう、ペキンダックみたいなってたもんなあ」

高須「ふふふ……どな――どんなこと ?!」

松本「なんかもう……」

高須「ポコっと、何か固まってんの?」

松本「なんかもう、プラッチックみたいな……
"テリ"が出てたよね、何かねえ!」

高須「うーわー……腐りかけてるやんか、ソレ !!」

松本「腐りかけてへんわアホ!死にたてじゃアホ !!」

高須「ははは!――それで"テリ"が出てんの ?!」

松本「"テリ"が出てるやんか!なんか!――知ってる?」

高須「ホンマぁ ?!」

松本「それ、あのー、アレかなあ?業者さんのやり方にもよんかなあ?」

高須「ああ、よるんちゃう?」

松本「ウチの婆ちゃんの時はペキンダックみたいになってたわ」

高須「――いや、普通はそんな"テリ"出さへんよ?」

松本「ああそう」

高須「うん、一応あのー……ちゃーんと洗うし――」

松本「んんー」

高須「それこそ、逆に"テリ"が無いカンジの……」

松本「でもでも、そんなんやでー?」

高須「まあそうなんかなあ……
俺はもう、もう、もう、マトモに見られへんかったから、ずーっと……
そんなんオバちゃんとか分かってないから
俺はもう黙っといたら、足元のほう持っていこうと思うねんな?」

松本「できればねえ?」

高須「できればねえ。――で、もうスーッと足元のほう持っていこうとすると
"ちょっと、右のほう持っていって"って。
"うわあ、言われたー……"――しょうがなく持っていったら、もう!
ここに"オープン"があるから。"うわあ、あるわー"って思って。
で、ここにはもう……そのー、在りし日の写真があるワケですよ」

松本「うん……」

高須「これと――」

松本「これとの――」

高須「ビフォア・アフターですよ」

松本"まちがい探し"みたいな話や!」

高須「"まちがい探し" !!」

松本「はっはっはっはっはっ……」

高須「――"ここに生前と"――」

松本「"間違いが七つあります"」

高須「ええーっ !?」

松本「まあ、綿は分かるわなあ」

高須「綿は分かる。三角のコレもまあ分かるわなあ!」

松本「ははははは !!」

高須「――こらこら!」

音楽:河内のオッサンの唄/ミス花子

117

発明

2003年12月25日放送

第百十七回目は、ついに高須ちゃん40歳突入。年男の厄払いや、後輩や同僚に「奢る」ことの難しさ、ヘイポーの六本木ヒルズ投入とセックス風景、露天風呂で松ちゃん一向が出会った不思議なオッサン、ナレーションを噛まないためにプロからのアドバイスと、言葉の誤用の恐ろしさへ。後半は、人類が生み出した偉大な発明と、逆に"靴"の廃止論、雨に対しての人間の非力さ、インターネット時代のプライバシー無視という暴力や、近代化によってもたらされた快適さで終わった。

お気に入りトーク「ヘイポーのセックス」

松本「あの、ちっちゃいヤツって何でデカイ女が好きなんやろな?」

高須「分かれへん……気持ちの悪いねえ?アレ……」

松本「気持ちの悪い……あれ、デカイ女好きやねん……」

高須「デカイ女でSが好きやねん」

松本「うわわわわ……」

高須「あの人、ドMやから」

松本「うわ、もうどうしようもない……」

高須「ドの付くMやから」

松本「もう、どうしようもないなあ、アレはもう……」

高須「うん、だからもう、もう強烈なSがいいのよ。
――ちょっと、あのー……お下劣な話になりますけど――」

松本「うん」

高須「セックスで、体位がありますわね?」

松本「うん」

高須「バック――でやるでしょ?――届かへん。届きませんわなあ?」

松本「あのー……」

高須「脚の長さが違いますから。レッグスが」

松本「ぶっちゃけた話」

高須「ぶっちゃけた話が」

松本「ふんふんふん」

高須「それでも――もう、ひっつくようにして……」

松本「はっはっはっ……」

高須「"なんやお前は!"みたいな。
ひっつくようにしてヤるらしいですよ。……コワイでしょー?」

松本座敷童子やがな!」

高須「ははは、ホンマ座敷童子ですよ!」

松本「はっはっはっ……」

高須「ホンマ"何ひっついとんねん!"みたいなねえ……」

松本「コワっ!」

高須「腰巻きみたいになってますよ」

松本「コワーっ!」

高須「コワイです」

松本ウエストポーチやんか!」

高須「ウエストポーチ、後ろ周ったみたいなカンジ」

松本「ははははは !!」

お気に入りトーク「この番組はTOKYO FMをキーステーションに……」

高須「このガングミは――あっ!」

松本「うぅぅ〜っ !!」

高須「――はっはっはっ !!」

松本「う〜っ!うっうっうっうっうっ !!
(泣きじゃくりながら)――う〜っうっうっうっ !!」

高須「……この番組はTOKYO FMをキーステーションに
JFN37局ネットでお送りしてます――俺コレ絶対言われへんわ」

松本「だから録ったらええやんか、もう!」

高須「もうコレ録ろう……」

松本「うーん……」

高須「よき所で入れて?」

松本「うん――じゃあ今録るわ」

高須「……うん、お願いします」

松本「いきますよ?」

高須「んー、待って?」

松本「5、4、3――」

高須「この番組はTOKYO FMをキーステーションに
JFN37局ネットでお送りしています」

松本「……そんなんでええねやったら、今まででもあるやん」

高須「うそ ?!」

松本「今までの使こたらええやん」

高須「これ、意外とシッカリ言えてなかった?」

松本「いやー、なんか、なんかねえ……"メナメナメナ"ってしてるねんな」

高須「ちょっと言うてみて?」

松本「"ネバネバネバ"ってしてるねん」

高須「ちょっと、ちょっと言うてみて?」

松本「んー」

高須「3、2、1――キュッ!」

松本「この番組はTOKYO FMをキーテーションに
JFN37局ネットでお送りしています!」

高須「……アタマのほうなんかちょっとオカシかったで ?!」

松本「んー、んー、んー。そう、そういうこと」

高須「なるほどね」

松本「あのね?だからね?何でもそうなんですよ」

高須「はい」

松本「ひとつじゃあ、僕から、アドバイス。プロとして――」

高須「お願いします!」

松本「ね?」

高須「お願いします!」

松本「あの――僕ねえ、例えば芸人さんって
ノッてるとき、やっぱ噛まないでしょ?」

高須「噛まないですねー」

松本「ね?」

高須「うん」

松本「で、アナウンサーって噛むでしょ?」

高須「はい」

松本「結構アナウンサーって冒頭から噛んでたりするでしょ?
――何でやと思います?」

高須「わかりません」

松本「心で喋ってないからなんです」

高須「それ前にも言いましたアンタ」

松本「結局――」

高須「なるほど!」

松本「活字を読んで、それを、目で見て、口で言うとるだけなんですよ」

高須「うん」

松本「"言うてる"じゃないなあ。その――」

高須「"追ってる"だけ」

松本「うん、"追ってる"だけなんですよ」

高須「うん」

松本「"音"なんですよアレは。"声"じゃないんです、"音"なんです」

高須「なるほど!」

松本「だから、噛むんです」

高須「うん、うん」

松本この番組はぁぁぁ !!

高須「はっはっはっ !!」

松本東京エフエムをキーステーションにぃぃ !!

高須「うん、うん !!」

松本JFN37局ネットでお送りしてるんやなぁぁぁ !! ――って !!」

高須「はっはっはっ!――そんな思われへんもん俺!」

松本「思ってください!感じてください !!」

高須「うん、うん」

松本「そう感じたら、もう見なくてもソラで言えますよ!
――それはもう、フワ〜って!」

高須「"この番組はぁぁ !! "」

松本「うん、本当に!」

高須「"東京FMをキーステーションにぃぃ !! "」

松本「いや、本当に!」

高須「"37局ネットでお送りしています……っ !! "」

松本「そうそうそう。――ってホンマに思うんですよ」

高須「なるほどね」

松本「"してるんやなあ……!"って」

高須「"ありがたいなあ……!"」

松本36局ネットじゃないんやなあっ !! って!」

高須「なるほど、わかりました。
"そういう風に思って、読め"――と!」

松本もうちょっと頑張ったら38局になるんかなあっ !! って!」

高須「なるほどね!ちょっと足りひんかった」

松本32局のときもあったんやなあっ !! って!」

高須「いや、それはもうどうでもええわ……」

松本「はっはっはっはっはっ !!」

高須「それはええわ……」

音楽:悲しくてやりきれない/ザ・フォーク・クルセダース

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