放送室は、2001年秋から2009年春に到るまで足かけ9年にわたり全391回(ここに、武道館の特別編、ローカル版のカプリチョーザ総集編、山ちゃんの出張版が加わる)がオンエアされた。
9年の間には二人の考え方にも変容があり興味深い。
初期の「お笑い」に関するトークは、いわゆるPTAのお母様方からのクレームや、バラエティの視聴率が全般的にふるわないことについて、「視聴者の質の低下」に怒り、嘆く回が多いが、後期に到っては、お笑いブームという好景気も重なり、『リンカーン』に関する話題を中心に、後輩芸人への愛を感じさせるトークが増えてゆく。
また、時事問題への怒りも、後期にむかうにつれ、より社会的に、大人の怒り方へと変わってゆくのも特徴的だ。
さらに、オンエアが終了した今だからこそ聞き直して楽しい内容もある。結婚に関するトークがそれだ。松本氏は番組終了後半年で、高須氏は翌年の秋にそれぞれ入籍しているが、公称の交際期間と収録時期がかぶっており、「その間の恋愛トーク」で何を語っていたかについて確認してみるのも、下世話ながら楽しいものがあるだろう。