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半熟英雄シリーズ、最初で最後の名作。
すぎやまこういち氏によるBGMをバックに、全 13 マップにおよぶ長い長い戦いが繰り広げられますが、マップごとに用意されたボスは大魔王だったり大統領だったりとユニークなものが多く、その長さは微塵も感じさせません。
容易に部下を雇ったり解雇したりを繰り返して最強メンバーを揃える遊びができるので(程度の低い中小のワンマン社長みたいな)全 13 マップが短いぐらい。
Contents
ポセイドンやバゲットといったステータス良好な将軍では飽きたらず、しまいにはフリオニールだマルガリータだといったレア系将軍までコレクションしたくなってきますが、これら珍しい将軍がルーレットに出る頃には、もうゲームの終盤なのが残念なところ。
レベルにインフレ起こすだけで「やり込みゲー」とか言っている昨今のシミュレーションとは楽しみ所が違いますし、バグのため、あんまり鍛えすぎると逆に弱くなっていくため油断ができません。
そうこう書いてゆくうちに思ったのですが、このゲームの面白さは直感に近いものであり、自分がどうこう言うまでもなく、あまり書き綴るべきことがないことに気付かされました。
きっと俺と同様こまった歴代レビュアーの連中が「ドタバタギャグの」とか別にこのゲームの主でもないようなことを大袈裟に書くにつれ、そういう作品に仕立て上げられていったのではないでしょうか。ぶっちゃけそれほど笑えるようなもんではないですからね。
『3』の悪ふざけと『2』のポップな感じは全然違うし、強いて言えば、アクション要素のあるSLGといったところでしょうか。昔の『ガチャポン戦士2』みたいな、自由度の低いところにわずかな自由を見せて引っ張っていくようなスタンス。
SLGとアクションの比率が9対1で、これが逆になると『三國無双』になります。なんか知らんけど。
どちらも共通しているのは、遊んでる本人はべらぼうに楽しいけど、横で見てる人間は何一つ楽しくないということですか。ツレ呼んでこれ遊び始めた日には、みんな仏像みたいな顔になってましたし。
そんな分析と報告はさておいても、この作品がスーファミ中期を代表する名作であることに変わりはありません。
ドラクエで有名なすぎやまこういち氏による和風なボス戦の曲や、雄々しいモンスターが召喚されたときの曲も個性的で良かったですね。
それだけに悔やまれるのは、これだけ見事な作品を作れたメーカーが、10 年を経て出したアレは一体何だったんだということ。
ゲームとして評価できる部分が、申し訳ない話あらゆる面で何一つ無く、なんか知らんけどモンスターの画像がスーファミより劣化してたり(当時のハガキからキャプチャしたのか、それとも田舎の専門学校生か何かに描かせたのか)、あんまし売れなかった第一作目をベースにBGMが構成されていたり(懐かしいこともヘチャチャもない)、染之助・染太郎さんを出してテンポ崩してみたり、意味なくこずえ鈴のヘタクソなナレーション盛り込んでみたり、ダラダラダラダラとにかく何がしたいんだの連発で。
その続編は良かったんですけどね。
ラストステージでは地球に降りたりして、連邦軍相手に戦車と戦ったりとか、その意外性に喝采だったのですが、産みの苦しみにしては苦しませすぎだろう、という。
スーファミで出た『2』の次は求むべくもない、シュールにいけば手抜きと言われ、ドタバタすれば寒いと言われる、正直、続編を出すのは苦しかったシリーズなのでしょう。
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Author ウェブデザイナー久川智夫
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