このページは、久川がかつて2007年に立ち上げてクローズした趣味サイト『ゲーム第2世代』のリサイクルページです。
時代を経るに従って、評価の変わってゆくゲームがあります。
いまや黒物家電メーカーへと変質を遂げた(?)任天堂の、ファミコン時代のゲームが軒並その評価を上げています。
一方でプレステ1のゲームは、特にソニーブランドで必死にプッシュしていたタイトルが評価を落としている――というより、ネットの普及によって、ファミ通のクロスレビューというフィルターが効果をなくしつつあるだけなのですが(それだけにBEEPなどはメガドラの昔からクソゲー四天王などと謡い、メーカーの太鼓持ちたるまいとしていた点は評価に値する)――
その、「今だから言える低評価」の最たるものが、実はこの闘神伝シリーズなのではないかと思うのです。
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当時は次世代3D格闘ゲームの旗手として、バーチャの双璧をなしているかのように思われていたこのシリーズながら、バーチャ2などは今でも満足に遊べるのに対して、闘神伝シリーズは。
すごいねこれは。
『KOFマキシマムインパクト2』 などを遊んだ後で『闘神伝1』なんかやったりすると、もう歌が口をついて出たりするのです。
これ 80%ぐらいことぶきつかさの絵で保ってたんだな。
しかし、そんな闘神伝シリーズにありながら、今でも時々引っ張り出してくるソフトがこれ。『にとうしんでん』。
バーチャのシステムに2D格闘のコマンド入力を取り入れ、ユーザーの幅を広げたのが闘神伝だとすると、こちらはバーチャキッズをさらにカンタンにして、さらにさらにカンタンにして、もう格闘ゲームたることさえ否定しかけた作品といえましょう。
ところがそれが良かった。
基本的に技は五つ六つしかなくて、ボタンひとつで技が出ます。
まさに『真サム』へのアンチテーゼ。
攻略本のインタビュー記事にもそんなこと書いてあります(別に『真サム』とは書いてないけど)。
タイミング良くボタンを押すことで連続技になる上、キャラクターの動作がコミカルで、地面に叩き付けられてベチャッと潰れる様は、ワーナー系のアニメを思い出します。
最近ここまではっちゃけた3D格ゲーって見当たらないですよね。
ただ惜しむらくは、15 年の歳月でしょうか。
昔は女の子呼んだときでも「やっこいのあるよー。遊んどいてー」で時間が潰せたのですが、Wiiやプレステ3といった高性能機が現れた今となっては、プレステ1の画質が一番中途半端で、逆にファミコンのチープさには持ち主のこだわりが感じられるのですが、正直プレステ1にはタダの貧乏人の匂いがプンプンしてしまうのです。
(2014 年追記。このコラムを書いた 2007 年当時とは、またちょっとだけ雰囲気が変わってますね)
たまにハードオフで古いのガサゴソ漁ったりもするのですが、持って帰ってやってみるとほぼ9割方ハズレですからね。たぶん大方の人にとっては、この『にとうしんでん』もハズレだと思いますけど。自分が特に好きなだけで。
自分はどこのメーカーの信奉者でもないし、任天堂もソニーもそれぞれ日本の誇る立派なメーカーだと思っていますが(セガもセガも)、少なくともプレステ1については、古き良き箱庭感のあるゲームが消滅したことと、ロードを待つことの常態化がイラチな人々からゲームを奪った点において、功より罪の部分が圧倒的に大きかったと評価しています。同窓のサターンはちょっとだけ速かったんですけどね。
功の部分ですか ? ――『グルーヴ地獄V』ぐらいじゃないですか。
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