ラインハルトの父。自力で生活する意欲に乏しく、妻を失ったのち事業にも失敗すると、帝国騎士の称号を持ちながら、カネ欲しさに娘を売り渡した。しかしラインハルトがやたらと非難するこの行為も、どうあれ皇帝には逆らえよう筈もない(もし彼がただのシスコン少年だったら、敗北感で押し潰されていたことだろう)。その後も自堕落な生活が続き、ラインハルトが憲兵として幼年学校に赴いている最中、過度の飲食と漁色が原因で若くして死亡した。ラインハルトは父を「ろくでなし」と評し、その死を悼むことは一切なかった。死の直前、男爵号を謝絶したとも、求めて却下されたとも伝えられるが、息子としては後者を信じていたらしい。
【ちょっと待ってね】
・ラインハルトの母。
キルヒアイスの父。年収4万帝国マルクの司法省下級官吏。自慢の息子を持つ平凡で善良な男。園芸だけが道楽で、息子からの仕送りも全て蘭に費やしていた。食後の黒ビールを好む。
キルヒアイスの母。優しい息子の進んだ道が本当に正しかったのか、彼と会うたび心配げに確認する。
ヒルダの亡き母。ヴェストパーレ家の主催する学校で古典文学の講師をしていたことがあるという。実利的なものばかりを好むヒルダには、その興味は受け継がれなかったようだ。ヴェストパーレに云々されていたが、確かにあんな街中で後ろ姿だけを頼りに声を掛けるのは不自然だと思った。――この二人の間には、以前から面識があったのだ。
ミッターマイヤーの父。平民の出身で、造園技士として生計を立てる。富裕な人々を相手に堅実な商売をして、まず中どころの生活水準を持っていた。息子にも同様、「手に職をつけること」を望むが、何を思ったか軍人を志願されてしまった。中々に可愛げのある父親で、ミッターマイヤーのの告白を茂みから覗いては「甲斐性無しが !!」と力む場面は実に微笑ましい。
「でかしたぞ〜ッ !!」
【ちょっと待ってね】
・ミッターマイヤーの母。
【ちょっと待ってね】
・ミッターマイヤーの妻。
・ミッターマイヤーの母の遠縁の娘で、戦争で父親を亡くし引き取られた。
・母曰く「明るくて素直で良い娘」。
・燕のような身軽さを持ち、その魅力はミッターマイヤーを度々任地から舞い戻らせた。
・旦那はこの出来た家内を「料理の名人」と評する。
・家事をこなす様が音楽的なまでに軽快。
・実母の存在は不明ながら、ミッターマイヤーの母が語る通り「いない」とのこと。
「♪ミッヘル、ミッヘル、ミッヘル――起きなさい、とっても明るい良い天気」
【ちょっと待ってね】
・ロイエンタールの子にして、ミッターマイヤーの養子。
・名付け親はエヴァンゼリンで、古い言語で「幸福」を意味する。
「ファーター……」
ロイエンタールの母の生家。名門貴族ながら、二代続けて放蕩者の当主を出している。荘園、別邸、帝室より下賜された高利率の債券まで売り払い、更にロイエンタール家に娘を嫁がせた。
ロイエンタールの母。マールバッハ家の三女で、生家のカネ目的に嫁がされる。 20歳も離れた旦那に高価な商品をねだり、与えられると途端に興味を失った。占いや運命学を信じ、息子の瞳の色に驚愕。生活力に欠ける愛人との関係が発覚することを恐れ、我が子の眼をえぐろうとする。メイドの叫び声でこれは阻止されたが、その直後自殺した。母親に害を加えられそうになれば、そりゃトラウマにもなろうというもの。
ロイエンタールの父。下級貴族の出身で、財務省の官吏。出世による立身を早々に見切り、鉱山への投資で富を築いた。知人の勧めで 20歳も歳の離れた名門貴族の娘を嫁に貰うが、年齢と身分の差は如何ともしがたく妻は浮気。これが自殺すると、勤勉さも実直さも捨てて酒に溺れて息子にあたった。父親に「お前は生まれてくるべきではなかった」などと言われたのでは、そりゃトラウマにもなろうというもの。
シュタインメッツの恋人。五年来の交際を続けた女性。ラインハルトにはばかり籍こそ入れなかったが、シュタインメッツの遺産は彼女に贈られた。処理にはシュトライトがあたる。
ケンプの妻。旦那同様に古風な貴婦人。どうやら実家が貧しく、ケンプは義母への仕送りを欠かさぬよう心掛けていたようだが、そんなことよりも生きての帰還を彼女は願う。しかし夫は悲運の戦死を遂げると、その報告はメックリンガーよりされた。健気な息子たちは、泣き崩れる母に父の復讐を誓っている。
ケンプの長男。8歳の少年。出征に先立ち父を気遣う。ケンプは子供たちに対して単純明快を旨としており、彼ら兄弟に「悪い奴を退治しに行く」と教えた。母と同じカラーの髪。
ケンプの次男。5歳の少年。出征に先立ちを父を気遣う。「おみやげ」を望み、兄からたしなめられた。ケンプ一家にとって「祖母」は特別な存在なのだろう、帰還後の約束は「おばあさんの家に行くこと」だった。
ケスラーの妻。シュテッヒパルムシュロス襲撃事件の際、ケスラーと知り合う。祖父から「ポクスポクス・フィジブス」(凶事よ消えうせろ)という奇怪な呪文を教わり、それをして皇后と皇太后を守った。大層な名前だがスッとぼけた女性で、軍服を知らない事からケスラーをずっと大佐だと思っていたらしい。事件解決後、皇太子の誕生を喜び病院で共に舞った。ちなみに彼女とケスラーの結婚は、後の「ケスラー元帥評伝」の第五章に記される。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場するミュラーの従姉妹。母の妹の娘にあたる、現在大学生。ハンナの姉。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場するミュラーの従姉妹。母の妹の娘にあたる、現在高校三年生(ドイツ式にもっと気の利いた言い回しはできなんだのか )。イルザの妹。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場するミュラーの従姉妹の学友。パーツィバル就航時、偶然助けた民間船の中に彼女がいた。ミュラーを創立記念パーティに招待する。本人は19歳を自称していたが、実は16歳。さらに、彼女の父親は、あの……。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場する、シェーラーの亡き母。学生時代に付き合っていた「オスカー」と恋に落ち、生まれた娘を残して他界。現在その娘とミュラーは交際中の仲である。ところで、その「オスカー」の正体とは、あの……。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場する、シェーラーの通う学校。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場する、リンデンバウム女学院の教師。シェーラーを教える。ミュラーの来訪に驚かされた。
事務所公認同人誌「ロマンチックサマータイム」に登場する、ゼー・アドラーのコックさん。バーミリオン後、独立して店を構えることになった。
事務所公認同人誌「後フェザーン事件」に登場する、後フェザーン事件のキーマン。同店のピアノ弾きにして、ロイエンタールの交際相手の一人。運悪く、軍内部で行なわれる悪事を耳にして、それが元で、事件に巻き込まれた。
事務所公認同人誌「後フェザーン事件」に登場する、ベーレンアウスレーゼの受付嬢。ロイエンタールに気があるらしく、彼の「捜査」に協力した。
事務所公認同人誌「後フェザーン事件」に登場する、イゼルローン要塞出入りの画商。店員を通じ、「ロイエンタールが不正を嗅ぎつけている」ことをシュバルツコップ大佐に知らせた。
ルッツの恋人。テロによって負傷したルッツを看護した。彼の死後、ルッツの貢献を讃えてラインハルトは彼女に年金を下賜するがこれを謝絶。自立心に富むが故に皇帝に不快感を与えたようだが、ヒルダによって取り成されている。その後それは従軍看護婦の育成費と功労金の為に使われることとなった。この運営には、クララ本人も携わっている。
【ちょっと待ってね】
・リューネブルクの妻。
事務所公認同人誌「イゼルローン要塞を奪還せよ!」に登場する、オーベルシュタインの飼い犬。例のダルメチアンとは別物っぽい。たった一匹で要塞全将兵を駆逐した恐るべき怪物犬。もちろん非公式。
【ちょっと待ってね】
・マリーンドルフ家の執事。
・主人の一人娘を彼もまた誇り、ご自慢の「ヒルダお嬢様」と讃える。
・ラインハルトとヒルダの結婚準備をした。
【ちょっと待ってね】
・オーベルシュタインの執事。
ロイエンタールの企画したミッターマイヤーをからかう計画に、疾風ウォルフ自身が挙げた妻の友人の名前。事務所公認同人誌の中に「海鷲狂詩曲」として収録される。
ロイエンタールの企画したミッターマイヤーをからかう計画に、疾風ウォルフ自身が挙げた妻の友人の名前。事務所公認同人誌の中に「海鷲狂詩曲」として収録される。
ラングの妻。捕らわれた旦那を気遣いケスラーを訪ねる。ラング処刑後、喪服に包まれたその後ろ姿をケスラーはしばらく忘れられなかったという。
【ちょっと待ってね】
・バーゼルの妻。
ダンネマン中佐の娘。その美貌を知られ、三人の士官から求婚される。しかしロイエンタールに惹かれ彼と一夜を共にするが、結局それ限りで捨てられた。彼女の側では将来を約束する行為と信じていたが、不実な漁色家にとっては男塾で桃太郎に水掛けられた女子大生程度の認識しか持っていなかったのだろう。
ラインハルトの家の次の持ち主。三人の息子を持つが、戦争によって全て失っている。
ラインハルトの家の次の持ち主。キルヒアイスから100帝国マルクを受け取り、彼に家の中を見せた。
おそらくはパウルスの恋人と思われる女性。彼の自慢通り、妊娠しているようである。「輸送艦への配属だから心配いらない、秋には帰るから」という言葉を残してきたが、リッテンハイムによってそれは果たされなかった。
アスターテに参加した兵士の恋人。オーディンに住む。祝杯時、「生きてマルレーネに会えた」ことを喜ぶ声が挙がった。
キルヒアイスが帰省した際、ラインハルトが比較研究していた戦略論の著者。
キルヒアイスが帰省した際、ラインハルトが比較研究していた戦略論の著者。また、ラインハルトが幼年学校を訪れた際もこの授業がおこなわれていた。
高名な画家。ブリュンヒルトを賜ったラインハルトが、使者の男爵に与えた絵画の作者。貰った当人は芸術を理解できなかったので、売って5万帝国マルクのカネにした。メックリンガーが聞いたら怒るだろうか?
オッペンハイマーが持ち込んだ絵画の作者。極端な抽象画で、「名画」としてラインハルトに紹介される。立場上きっと憲兵の任務中に誰かから奪ってきたものだろう。贈収賄の犯人が逮捕されたことで、絵もきっと美術館送りになったものと思われる。
【ちょっと待ってね】
・キルヒアイスの麻薬捜査に参加した刑事。
・退職後は息子夫婦と三人の孫と共に暮らす予定らしい。
・怪談集が好きで、「悪夢の辺境航路」を傑作としてキルヒアイスに勧めた。
・赤毛の青年を信用してか、軍隊時代の思い出と忠誠心に対しての考えを披瀝した。
クロイツハナのカジノ。客引きの声にその名が挙がる。
キルヒアイスの旧友。痩せて血色の悪い青年。国立オーディン文理科大学で古典文学の研究を進め、いつも脇に厚い本を抱えている。幼年学校の寄宿舎近くでキルヒアイスと再会した。その際、再来年の軍隊入りを前にした憂鬱な心境をキルヒアイスに語り、幼い頃のラインハルトの印象を罵っている。徴兵の日までに論文を完成させて「生きた証」にしたいと、握手を交わして別れた。そののち反戦地下組織に加わるも、半年後には憲兵隊に踏み込まれて逮捕され、政治犯収容所で栄養失調によって死亡している。
ラインハルトの居候する家の持ち主。大佐の旦那がいたが既に亡く、妹と二人で暮らしている。痩せて小柄な、おっとりした印象の老婦人。ラインハルトにとっては祖母のようなもので、ラインハルト曰く「宇宙で三番目に美味なフリカッセを作る人物」らしい。
ラインハルトの居候する家の持ち主。クーリヒ夫人の妹。身体の幅が姉の二倍ほどある。ラインハルトを「金髪さん」、キルヒアイスを「赤毛さん」と呼ぶ。姉と居候二人の食事の世話をして、更に食後には姉と二人して旦那の武勇伝を聞かせて下宿人をうんざりさせた。「若い人は戦死して親御さんを悲しませることを想像しない」と説教をする。
ヴェストパーレ男爵夫人の下女とおぼしきメイド。事務所公認同人誌の「おひげ騒動!」の中に、一コマだけ登場する。
【ちょっと待ってね】
・辺境に住む農民たちの長。
「こういう時のために、貴方に娘をあてがっておいたんですよ?!」←人がゴミのようだ
【ちょっと待ってね】
・ワグナーの娘。
ヴェスターラントに住む子供。ブラウンシュバイクの核攻撃で母とはぐれ、恐らくは死亡したものと思われる。彼を探す母は別の生き残った少女に声を掛けるが、更に悲惨な核爆発が二人を襲った。