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旧銀河帝国/リップシュタット連合軍

オットー・フォン・ブラウンシュバイク公爵
貴族 データ

リップシュタット連合軍の盟主。帝国貴族の中でも身分だけは最も皇帝に近く、彼の妻はフリードリヒIV世の娘。故にその子供は将来の皇帝候補であり、いずれはその摂政として権力を振るうであろうと予測された。性格は尊大そのもの、ラインハルトからは「選民意識が服を着て歩いている」と罵られ、そのワガママぶりにメルカッツは彼を「病人」と評した。メルカッツが想像するに、ブラウンシュバイクにとっては「自分と異なる考えの者は反逆者に、忠告は誹謗としか聴こえない」のだという。宰相代理時代のリヒテンラーデとは折り合っていたものの、彼が金髪の孺子と組むに到り怒り大爆発。ライバル・リッテンハイムと組んで貴族連合軍を結成し、反ローエングラム包囲網を張り巡らせた。しかし用意も整わぬままフェルナーが先走ると、元帥杖片手にガイエスブルグへと後退。その後はジワジワとラインハルトに外堀を埋められ、遂には判断・洞察・統率力の全てにおいて欠点を曝け出し、空騒ぎへと逃げ込んだ。自領ヴェスターラントへの核攻撃を実行した後、更にそこへトドメの大攻勢を受けると、アンスバッハの計らいによって毒を飲み自決する。死後彼の腹はくりぬかれ、この中に武器を仕込んだ忠臣がキルヒアイスを殺すこととなった。ちなみに軍団の滅亡後彼らの財産は没収され、秘蔵の骨董品は美術館に、土地は平民に開放されている。艦隊旗艦はベルリン。所属艦艇にベルリッツドルンブルクE-667

「ゆけッ!総員死兵となって戦えッ !!」

アマーリエ・フォン・ブラウンシュバイク公爵夫人
貴族

ブラウンシュバイクの妻。フリードリヒIV世に残る二人の子供のうちの一人。

エリザベート・フォン・ブラウンシュバイク
貴族

ブラウンシュバイクの娘。皇帝死亡時において16歳、将来の女帝を囁かれるが、サビーネとは異なり登場もない。リップシュタット敗北の際に父からラインハルトへ嫁がされそうになるが、アンスバッハの行動によって未遂に終わった。

ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム(III世)侯爵
貴族 データ

リップシュタット連合軍の副盟主。帝国貴族の中でブラウンシュバイクと唯一互角たる男。彼の妻はフリードリヒIV世の娘。故にその子供は将来の皇帝候補であり、いずれはその摂政として権力を振るうであろうと予測された。性格はライバルと並んで尊大そのもの、恐らくはこの世で最も似ていてかつ最も仲が悪いのはお互いだったろう。しかしラインハルトという邪魔者の出現を前に生まれて初めて迎合すると、一大大同団結を作り上げこの副盟主の座に就いている。だがやはり所詮はワガママ貴族、戦局の悪化により連合に亀裂が生まれると、五万隻を率いてガイエスブルグを出撃して、キルヒアイス軍討伐のためにキフォイザーを戦った。もちろん烏合の衆を率いてのこの艦隊戦に勝機はなく、結果としてこれは敗退。ガルミッシュ要塞に逃げ帰るため、後方の味方を虐殺するという暴挙に出た。その後艦隊は要塞へと入るも、ゼッフル粒子発生装置を懐に隠した兵士により、酒に逃げ込んだところを爆殺されている。摂政や帝位を夢見る男が、平民に負けたり殺されたりしてはいけない。艦隊旗艦はオストマルク。所属艦艇にゴスアールドートウンドランドス

「殺せえぃ! この無礼者を殺せェーッ !!」

クリスティーネ・フォン・リッテンハイム
貴族

リッテンハイムの妻。フリードリヒIV世に残る二人の子供のうちの一人。

サビーネ・フォン・リッテンハイム
貴族

リッテンハイムの娘。皇帝死亡時において14 歳、将来の女帝を囁かれる。決闘者において登場、父と共にヘルクスハイマーを訪ね、銃声の大きさに驚いた。ポニーと遊ぶよう勧められる。ちょっと可愛らしい。

オフレッサー上級大将
軍幹部・高級将校 データ

装甲擲弾兵総監。金髪の孺子嫌いの急先鋒。その金髪から酷評される通りの「石器時代の勇者」であり、ロイエンタールも「人を殴り殺す為に生まれてきたような男」と嘲笑われる鬼将。敵を斬り殺すことでのみ出世を重ね、この地位まで上り詰めてきた。その実力は他部門の総監たちとは異なり政治的なものに拠らず、ミッターマイヤーも「一対一ならすっとんで逃げる」、同盟からは「ミンチメーカー」と恐れられる実がある。しかもその頭脳は獰猛ながらも単純ではなく、政略には意外と敏感。ラインハルトに対抗するため味方に引き入れようとするリューネブルクを嫌い、更には「自分の地位を狙う者」として怒鳴りつけていた。その後リップシュタットにおいてはレンテンベルクを警備、ローエングラム軍の兵士を多数ブチ殺すが、双璧の仕掛けた落とし穴によって捕縛されると、「裏切り者」としてブラウンシュバイクの下に戻ったところを射殺されてしまった。下手人はアンスバッハだが、彼はこの戦士を「本当に裏切っていたのか」と疑っている。ちなみに頬のところに気味の悪い傷があるが、これはかつてレーザーで負った戦傷をイメージ作りのために敢えて治さずにいたもの。

「俺は金髪の小僧も嫌いだが、卿も嫌いだ」

シュターデン中将
軍幹部・高級将校 データ

リップシュタット連合軍の軍事顧問的な提督。戦術理論と弁舌を武器に出世するが、旧時代的なもので若手からは笑われた。故に士官学校の教官時代、生徒から付けられたアダ名は「理屈倒れのシュターデン」。ミュッケンベルガーの参謀を経て、その後アスターテでは一個艦隊の指揮官となる。同盟との衝突に先立ってラインハルトに意見具申を行なうが、彼のプランを「机上の空論」と諌める場違いなシーンも。これはラインハルトの采配で生き延びたものの、リップシュタットでは貴族連合軍に加担すると、宇宙艦隊司令長官の座を賭けてメルカッツに対抗心を燃やしていた。 ヒルデスハイムを従えアルテナを戦うが、彼ら若い貴族を抑えるために心労がかさみ、どうやら胃を患っていたらしい。かつての教え子・ミッターマイヤーに敗北、レンテンベルクへと逃げ込み、毛布にくるまっていたところを捕らえられている。艦隊旗艦はアウグスブルグ(?)。

ヒルデスハイム伯爵
貴族 データ

リップシュタット連合軍の貴族。シュターデンの下でアルテナを戦うが、功名に逸り無秩序な突進をおこなった。疾風ウォルフの罠に陥り、機雷原との挟み討ちを喰らって撃破される。リップシュタットにおける大貴族初の戦死者。ロイエンタールの評するところの「貴族連合軍は戦意多過、戦略過少」を地でいくような指揮官だった。

ランズベルク・フォン・アルフレッド伯爵
貴族 データ

リップシュタット連合軍の一員。パーティで詩を披露する絵に描いた貴族だったが、時代の変革に付いて行けず流転の人生を送ることに。連合軍が敗北した後はフェザーンに逃れ、先帝恩賜のカフスボタンを売り飛ばして生活費を捻出、「リップシュタット戦役史」の著作を志すも、「主観的で不正確」という理由から編集者には冒頭部分のみで追い返されてしまった。激怒した彼は行動者として未来を築かんかせため、ルパートの話に乗っている。持ち前の気質は悪くなく、行動力や勇気に富んでいたが、現実と空想の区別がつかないロマンチスト。ラインハルトへの敵意は薄いが、過去にしがみついて反体制行動を選んだ彼に対して青年が与えた評価は「へぼ詩人」だった。皇帝救出を遂げた後は軍務次官の地位を得るが部下の数はゼロで、その空虚さを露としている。伝統的価値観を単純に信じるあまり、正統政府崩壊後はエルウィンヨーゼフ II世と共に逃亡、更にはワガママな幼帝にも逃げられ、ワーレンの治安部隊に捕らえられた。彼の手記によると「陛下は栄養失調で死亡」とのことだが、恐らくはルビンスキーあたりが手を廻したものと思われる。

「このランズベルク伯アルフレッド、感嘆の極み……」

フレーゲル男爵
貴族 データ

リップシュタット連合軍の貴族。ブラウンシュバイクの甥。宮廷・軍部どちらもの陰謀を好み、台頭してきたラインハルトを陥れようと画策する。ミュッケンベルガーの傍らにあって彼の謀略に手を貸した。その後クロプシュトック事件に先立つパーティでは孺子本人から「しつけの悪い犬」とけなされ、彼に対する怒りを確かなものとしている。更にコルプトの一件でも暗躍し、ミッターマイヤー謀殺を試みるが間髪のところで失敗、アスターテでもラインハルトを負かそうと同盟への情報提供をやらかすが、戦争の天才を前に小細工は通用しなかった。遂には進退窮まってリップシュタットに参加するも、司令官のメルカッツを無視して独走三昧。ローエングラム軍を前に全面崩壊に達した事態も理解できず、艦同士の一騎討ちを叫んで参謀のシューマッハに嘆かれた。激情したフレーゲルがこの苦労屋の参謀を射殺しようとした刹那、部下たちによって逆に消されている。最期の言葉は「帝国万歳」。そもそも彼が最もラインハルトをゴールデンバウム王朝の危険分子と認知していただけに、ある角度から観れば彼ほど先見の明のあった人物はいなかったのではなかろうか。幼い頃から領民を殴って遊んでいたというだけに性格はワガママで単純で、決して臆病ではないが、売り言葉に買い言葉でテンション上がりやすかった。

「おのれコケにしおって…… !!」

シャイド男爵
貴族

ブラウンシュバイクの甥。ヴェスターラントの領主。200万人の領民を束ねていたが、リップシュタットを前に民衆暴動を起こさせてしまった。決して無能な領主ではなかったが、伯父への協力のため搾取を強め、これが反発を招いたのだという。数度の混乱を鎮めたが、抗し切れずシャトルにて脱出する。しかしそのときの傷が元で死亡すると、甥を殺した賎民どもへの報復として、公爵はヴェスターラントへの核攻撃を決めた。

???・フォン・ノームブルク
貴族

貴族連合軍の一員。ブラウンシュバイクに近しい人間と思われる。リップシュタットいずれかの戦いで戦死した。

???・フォン・ゾンネベルク
貴族

貴族連合軍の一員。ブラウンシュバイクに近しい人間と思われる。敗戦が濃厚になるに従い、自殺した。

リュドヴィッツ伯爵
貴族

事務所公認同人誌「後フェザーン事件」に登場する、悪徳貴族。軍物資納入に関しての不正行為に携わる。さしたる名門ではないが、資金力は豊かで、兵器企業を営んでいる。

アンスバッハ准将
軍幹部・高級将校 データ

ブラウンシュバイクの腹心。「公爵の知恵袋」と呼ばれる程に頭が切れるが、尊大に過ぎる主君からは報われていたとは言い難い。功績は多く、下に対しては人望も厚い人物だった。ラインハルトとはミッターマイヤー救出の際に知り合うが、まさかこの男が後に自分から半身を奪う存在となろうとは夢にも思っていなかっただろう。その時はフレーゲルの暴挙を諌める冷静沈着な姿に感心すらしていた。キルヒアイスとは公爵のパーティで知り合い、事務的な門番を押しのけて彼を会場内に通そうとまで配慮を見せている。有能な男だったが、いざリップシュタットが始まると活躍の場を失い、軍事では艦隊を率いるでもなく、政治では裏切り者と思しきオフレッサーを射殺するような汚れ役を担うことに。挙句の果てにヴェスターラントの虐殺を止めることも叶わず、ハウプトマンに陥れられ牢に入る始末。その後部下により牢から出ると、第1次ガイエスブルグで敗走したブラウンシュバイクに自決の手筈を整え、更に嫌がる主君を半ば殺害に近い形で絶命させた。そして運命の日、門閥貴族全ての恨みを背負って遺体見分に臨みラインハルトを急襲。これが逸れると、キルヒアイスに仕込み銃を喰らわせ自害する。彼のような役どころの人物は、並の作品ならもっとセコイ悪者が選ばれ、ラインハルトとしても憎しみの向け所を明確に出来たに違いない(ただ思わされるのは、暴君への復讐と忠義の復讐者というどちらの役も演ぜられたという意味では、最期の数日間彼は結構輝けたのではなかろうか )。

「ゴールデンバウム王朝もこれで終わった。自らの手足を切り取って、どうして立っていることが、出来るだろう」

レオポルド・シューマッハ大佐
軍幹部・高級将校 データ

フレーゲルの参謀(ヴィルヘルミナ艦長説もある)。おバカな上官を支えて良くヴィルヘルミナをまとめたが、戦役も終幕に到り男爵を見限った。手打ちにされそうになったところを部下に救われ、彼らと共にフェザーンへと消える。かの地の激しい競争社会で生きていく自信のない部下達と、戦艦の兵器類を売ったカネを元手にアッシニボイヤ渓谷で農業を営もうとしていたが、ルパートに脅されて幼帝誘拐に加わってしまった。成功の報酬はフェザーンの永住権、市民権、そして充分な富。レムシャイドからは提督の称号を約束されるがそれには目もくれず、行為の正義は信じずとも「やるからにはの成功」を望んでフェザーンが企む陰謀の溝を埋めていった。相棒のランズベルクには、救いがたいとは思っても邪気の無さから軽蔑はしていないらしい。数々の必然が重なってこの計画は成功するが、建ったばかり正統政府がすぐさま崩壊すると、どうにも叶わずいずこかへと姿を消した。そもそも彼は平民の出で、しかも後方での勤務が長かったことを考慮すれば極めて出世の早い人物として有能のカテゴリーに入れられる人物だった。任務遂行能力が高く、自分一人でも集団でも行動できる「使える人物」として、ラインハルトから人材の一人として数えられる程の才能を持っていたのだが、元・貴族連合軍ながらも元帥とまでなったファーレンハイト、同盟でその手腕を信頼されたメルカッツなどと比べても運の悪さで人生を変えてしまった男といえよう。後に捕らえられるが、憲兵たちからも相手にされずすぐさま釈放。土地に戻って再び農業をやるつもりだったが部下たちは四散して叶わず、シュトライトの下で准将となり、宇宙海賊との戦闘中に行方不明となった。

「もうおやめください……そういう寝言を言っているようだから、戦に負けるのです !!」
「それがフェザーンのやり方というワケですか……」
「とんだ茶番劇だ」

備考

シューマッハ拘束時、捜査員の持つ端末で
「シューマッハ」の候補として出たのは下の二名。
・ミッシェル・シューマッハ
・ラルフ・シューマッハ

ラウディッツ中佐
隊長・実践指揮官

ウェーゼル狙撃大隊の士官。リッテンハイムに仕えながら、彼の味方殺しに激怒。部下のパウルスの死体を「汚い」と罵る近侍に怒号を浴びせ、主君に投げ付けた。ゼッフル粒子発生装置(アニメ版では爆弾か?それとも効果音がゼッフルしてたか?)を持っての決死の行動に対し、狼狽する侯爵が下した射殺命令はすなわち、その場全員の死を意味していた。

キルドルフ
一般兵・パイロット

オフレッサーの部下。薬物を用いてまでレンテンベルクを戦うが、捕らえられて処刑された。オールバックの士官と思われる。

ゼルテ
一般兵・パイロット

オフレッサーの部下。薬物を用いてまでレンテンベルクを戦うが、捕らえられて処刑された。スキンヘッドの士官と思われる。

クーリヒ軍曹
一般兵・パイロット

リッテンハイム艦隊の輸送艦・パッサウIII号のクルー。新たにもうけた双子の自慢を同僚にしていたところを、侯爵の味方への砲撃に巻き込まれ死亡した。

コンラート・フォン・モーデル上等兵
一般兵・パイロット

リッテンハイム艦隊の輸送艦デューレン8号のクルー。名門・モーデル子爵家の一門で、一族の故あってラインハルトと敵対。幼年学校の生徒としてガルミッシュ要塞に配属されるところを、リッテンハイム本隊に襲われた。同じ名を持つリンザーによって助けられ、後にアンネローゼが保証人となり彼女の山荘に仕えている。アンネローゼの護衛を提案したヒルダに夕食の案内をするが、この来訪者を「主の望みを妨げる者」として攻撃していた。その後、アンネローゼに付添いラインハルトの結婚式にも出席する。

パウルス一等兵
一般兵・パイロット

ウェーゼル狙撃大隊の兵士。ラウディッツの部下。生前はリッテンハイムへの忠誠を語りながら、主君の逃亡によって殺されてしまう。ラウディッツは彼の死体を抱え、これを侯爵に投げ付けた。アニメ版では硬直した煤だらけの普通の遺体だが、原作・コミック版では下半身がちぎれて無い。

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