No.175 は、芸人としてのノックの味、紳助の味、鶴瓶の味について語り、「鶴瓶の物知らずは演技」と宣言してのスタート。足がつるのは "こぶら返り" か "こむら返り" かという疑問から、舞台に辞書が登場。樋口一葉の代表作を引いてみたり、カウントダウン辞書引き対決をやってみたり。中盤、「笑ってはいけないキャディさんの厚化粧」や「サウナに現れるエアロビのインストラクターとオッサン」、後半は「ストリップにみる芸能の変遷」、「笑点潰滅計画」など。
(ノックさんの味、紳助の味)――「ノック先生なんか何も考えてませんからね。なんか細胞みたいなもんですから。紳助はずっと考えてますから、ズガンっと来ますでしょう?」
(コブラ返りの由来 ?!)――「コブラが反り返るようになるからやん。コブラ返りやん。僕ら小さいとき習ろたわ」
(釣瓶とられてもらい水)――「 "釣瓶" が分からへんがな。釣瓶いうの、俺や思もてんねんもん」
(辞書っぽく説明してください。男とは?)――「人間の性別のひとつで、女と違うやつ! …そのほうが分かりやすいやん!」
(では、女とは?)――「人間の性別のひとつで、男と違うやつ!」
(辞書を引こう)――「 "オメ" か "オマ" かどっちが好きや !! 言うてみい !! メかマか !! どっちや !! ……メか。俺もメや!」
(福笑兄さんとの電話)――「 "俺はなあ ?! 言うて悪いけども。借金はいっこもしてないっ !! " って言うて、俺と喋ってたらえらい興奮して言ってたら、電話の奥で、奥さんが"借金だらけじゃあ !! " 」
(既にこの頃から)――「テレビって本当に、面白くなくなったと思いませんか? 全然面白くなくなったでしょう。オモロいテレビって無いわあ。だから、逆に言うと昼間のワイドショーに、こっちで面白さを見つけるいうかねえ。勝手にね」
(山口百恵の私生活を暴くだけの番組)――「放っといたってくれや、どこでタマゴ買おうが !! 恥ずかしないんか ?! そういうテレビ作んの !!」
(実は上岡龍太郎は手偏なんか知らない)――「僕は最初、"手偏" って言われたときに、"親分! " っちゅうたぐらいやんね」
(死語化しつつある地方の言葉)――「大阪で、はったい粉いうても東京の人わからへん。"麦焦がし" 言うらしい」 , 「大阪で大阪弁がワカランようなってきてるよ。"さえら" っちゅうのももう分からへんでしょう? サンマのこと "さえら"ね。しちりんのこと "かんてき" ね」
(こむら返りという言葉)――「こむら返り。ところがコレ、『和名抄』 に載ってんねん。『和名抄』 に載ってるいうことは平安時代。この頃に既に我が日本人は、こむら返りと言うてた」
(最近なにかありましたか?)――「須藤甚一郎に訴えられたぐらいかな。名誉毀損で。"放送で須藤甚一郎アホや言うたら訴えるー" って。法廷でアホの証明せないかん。……訴えること自体がアホやな」
(芸が生まれてから滅ぶまで)――「舞台に素人を出すようになったでしょう。あれが芸能の中での、ストリップの破滅ですよ。素人が芸能に絡み出した瞬間、その芸能はリアルになってくるけども、破滅の一途を辿る。これは芸能の変遷の歴史なんです。つまり、形があって、リアリティを求めて、素人が参加して、破滅するという。ストリップは、客を舞台に上げて、まな板ショーとかやりだした瞬間に、全て破滅の道を辿る」 , 「我々のテレビ芸もそうでしょう。最初テレビでいろんなことをやり出した、そのうち素人参加番組っちゅうのが出てきた。あそこでテレビ芸っていうのは破滅、滅亡の一途を辿ってる筈なんです。ところがそこがしたたかなのが、大阪の芸人や。キミとかさんまちゃんや。"ははーん、テレビっちゅうのは素人が出てオモロイのか、そんなら素人になったらしまいや。喋り方も素人と一緒でいったろ"…キミは喋り方は素人や。内容がオモロイ。すると、テレビの見事な有名人、芸能人!」
(嘘、紛らわしい看板)――「一番騙されたーって笑ろとったんが、【白黒ドッグショー】 って書いてあって。胸膨らまして行ったら、白と黒のイヌが出てきただけやってん」
(芸人の住みづらい世の中に)――「 "芸のためなら女房も泣かす、それがどうした文句があるか" っちゅうて、初代桂春団治のこと唄とてますけどね。それは当時から別に認められてたわけやないやろけど、ひとつの芸人の理想図みたいのあってねえ。それでも生きていけたわな当時は。…今はそれ生かさへんもんねえ。それを生かさなイカンよ。そういう世界なんやから、我々の世界は」
(心底クダラナイ番組を見た)――「今日も昼間テレビ観てたら、"山口百恵さんの家の息子さんのお弁当の中身 !! " ……どうでもええやないか !!」
鶴瓶「ボコとベコ!」
上岡「…ボコとベコ ?! 両方へこんでんの?」
鶴瓶「ふふふ…。男はボコのほう」
上岡「男がボコか? ――ボコっとへこんでる?」
鶴瓶「あっ、ボコはへこんでるほうか (^^) 」
上岡「 "ボコっとへこむ" っちゅうやないか」
鶴瓶「…ベコ?」
上岡「 "ベコっとへこむ" っちゅうやないか」
鶴瓶「ふふふふふ…」
鶴瓶「大阪スポーツ!」
上岡「載ってるわけがないがな」
鶴瓶「そんなんアンタ、分かれへんがな。
大阪スポーツの、オオサカスまで引いて
無いって言うたらええねや!」
上岡「無い!」
鶴瓶「…なんでやのん」
上岡「無いよ。絶対無い。オオサカはある」
鶴瓶「大阪はあんねんな。
ほんならオオサカスで何かあるやつ。
オオサカスミレ。そんなんないか。
オオサカス。
オオサカス東住吉区……」
上岡「 (^^) ……」
鶴瓶「笑ろた笑ろた !! 見てみい笑ろたやん !!」
上岡「………。オオサカズキっちゅうのはある」
鶴瓶「オオサカズキ? 大阪好きなん?」
上岡「ちゃう、大きい盃や」
鶴瓶「うはははは !! …ベタやけどオモロイなあ !!」
上岡「こないだも言うてたんや、エックステレビのメンバーと。
"腹立ちまっせあんなん、裏番組でやりましひょや !!
あの 『笑点』 つぶしましょー !! " って !!」
鶴瓶「 (^^) ……。俺は 『笑点』 好きやなあ……」
上岡「あんなもんが笑いやとか寄席やとか大きな顔して
ほんでまた視聴率ええねんアレが !!
せやからムカムカする !!
あれの裏番組つくって "こっちがホンマの笑いじゃ"
っていうの作りましょう !! って言うてたら
エックステレビのメンバーが
"アレも、うちのテレビ局です" って……」
鶴瓶「………。
言うときますけど円楽師匠、『笑点』 好きです。
いつもビデオ録って見てますから!」
上岡「………。ほーお。
ほんなら一番最近のどんなんやった?」
鶴瓶「………。
まあ、ストックにして置いてますけどねえ……」
鶴瓶「これエエわ」
上岡「エエなこれ。――でも、今もうカニはあるんでしょ?」
鶴瓶「カニはあるんです今」
上岡「これを 12 月に送るの?」
鶴瓶「腐るがなこんなん。そのとき獲れたやつやろ。
こんなん送ったらプンと腐るで。
食べたら糸引くがなそんなもん。
そんなもん送ってどうすんねん」
上岡「 12 月はベニズワイガニ」
鶴瓶「またコレをやね。今から海へ帰すわけや。
ほんなら 12 月に、コイツらアホやからノコノコノコノコ…
"もうそろそろ 12 月ですー" って…」
上岡「 (^^) ……」
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